ノムラシステム Research Memo(1):2020年12月期上半期は大幅営業増益

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最新投稿日時:2020/09/30 15:01 - 「ノムラシステム Research Memo(1):2020年12月期上半期は大幅営業増益」(フィスコ)

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ノムラシステム Research Memo(1):2020年12月期上半期は大幅営業増益

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/30 15:01
■業績動向

ノムラシステムコーポレーション<3940>は、1986年2月に設立され、企業のオープン化コンサルティング業務、それに関連するソリューション提供業務などを展開し、発展を遂げてきた。ITが急速に進化する時代の流れにうまく乗り、ソフトウェア設計・制作請負中心の事業構造から、ERP(Enterprise Resource Planning:基幹系統合システム)パッケージ導入におけるコンサルティング業務に経営資源をシフトしている。

同社の次世代戦略室では、ライセンス販売を積み重ね、システム更新需要等で安定的に収益を上げるビジネスのストック化を目指す。ストックビジネスが増えれば、中長期的に着実に業績がアップするシナリオが描けるようになる。

民間調査機関が試算した国内ERP市場は、年平均成長率が8%。さらに、クラウド市場やビッグデータ市場も拡大が見込まれており、コンサルティング企業として同社の成長余地は大きいと言えるだろう。

同社の事業内容はSAP導入コンサルティング、SAP保守サポートセンター運営、Webシステム開発コンサルティング、情報サイトコンサルティングなどで構成されるが、2001年にSAPとサービスパートナー契約を結んだことが飛躍するきっかけになった。2009年にはSAPのチャネル・パートナーとなり、SAP ERPのスペシャリスト集団として収益を伸ばし、2016年9月に東京証券取引所JASDAQ市場への上場を果たし、2018年3月には同第2部市場に上場。2018年6月には早くも1部市場に指定替えとなり、信頼度の高まりから受注が拡大している。

2020年12月期第2四半期(1月−6月)決算は、売上高が1,319百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益が221百万円(同27.6%増)、経常利益が230百万円(同26.5%増)、四半期純利益が159百万円(同27.4%増)と大幅増益を確保した。

プライム※案件にシフトする一方、既存のFIS(Function Implement Service)が減少する傾向が続いている。FIS案件は外注コストがかかるため、売上高全体は劇的な伸びにはならなかったものの、利益率が改善し、27%と高い増益率を示した。全体の売上高に占めるプライム比率は2020年12月期第2四半期時点で35%。これがさらに高まれば、一段の利益率向上が期待できる。

※クライアントから直接受注し、全工程を同社のコンサルタントが担当する。


一方、次世代戦略室のRPA(Robotic Process Automotion)事業への先行投資に力を注いでいるが、RPA事業への前向きな投資分によるコストアップについては、今後の成長につながるため不安材料とはならない。

今後も、利益率改善を図るために、プライム案件、準プライム案件の比重を高めていく方針。従来型のFIS案件のように、プライムベンダーから依頼を受け、支援する形で部分的に対応することと比べて、売上総利益率に10ポイントほどの差が生じることになることから、当面はプライム案件の受注確保が業績向上のポイントだ。

さらに、次世代戦略室では、ライセンス販売を積み重ね、システム更新需要等で安定的に収益を上げるビジネスのストック化を目指す。ストックビジネスが増えれば、中長期的に着実に業績がアップするシナリオが描けるようになる。

2020年12月期通期の見通しは、売上高は2,700百万円(前期比12.0%増)、営業利益は379百万円(同13.3%増)、経常利益は379百万円(同7.1%増)、当期純利益は258百万円(同7.4%増)と期初の見通しを変えていない。ただ、第2四半期までの進捗率を踏まえれば、この数値は保守的と言えそう。プライム案件の受注次第では、上方修正の可能性が高くなってくる。

受注は順調に拡大している一方、プライム案件も着実に積み上がる見込み。今後も「高付加価値ソリューションの提供」を目指し、1)SAP S/4HANAのリプレイス需要を取り込むため、SAP認定コンサルタントの資格取得を推進し技術力を強化、2)SAP Success Factors拡販のためのクラウドソリューション強化、を重点施策とする。

また、既存のシステムについてクラウドを導入していない企業が多いため、クラウドへの置き換えを進めるといったビジネスチャンスもありそうだ。


コロナ禍の影響、リーマンショック時と様相異なる
新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)は産業界に大きなダメージを与えたが、同社のコロナ禍の影響は、リーマンショックの時とは様相が異なっているという。リーマンショック時には、40%の業績落ち込みを記録したものの、今回IT関係はむしろ積極的に先行投資を行う企業が多い。金融緩和でもたらされた余剰資金がシステム投資に向けられていると会社側では感じており、受注を順調に確保している。世間では、「コロナ禍はテレワークの推進化などで、IT業界全体に追い風となっている」と言われているが、同社もそのような状況にあると言えそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)

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