サーバーワークス Research Memo(2): AWSの導入支援及び運用・保守サービスの専業大手として急成長

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最新投稿日時:2019/10/29 15:02 - 「サーバーワークス Research Memo(2): AWSの導入支援及び運用・保守サービスの専業大手として急成長」(フィスコ)

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サーバーワークス Research Memo(2): AWSの導入支援及び運用・保守サービスの専業大手として急成長

配信元:フィスコ
投稿:2019/10/29 15:02
■事業概要

1. 会社沿革
サーバーワークス<4434>は2000年2月に現代表取締役社長である大石良(おおいしりょう)氏が創業した会社で、2004年にWeb(PC、モバイル端末)経由で、大学受験生に対して入試の合否情報を提供するシステムを開発、サービス提供を開始したことがその後、クラウドサービス市場に参入していくきっかけとなる。同サービスは200校近くの大学に導入された。需要は合否発表の2月に集中するため、ピーク時には200台のサーバーが必要であったが、ピークを過ぎるとサーバーは非稼働となり、投資効率に課題のあるビジネスモデルであった。

こうした課題を解決すべく模索していたところ、2007年にAmazonが従量課金で仮想サーバーを貸し出すサービス(Amazon EC2)を提供していることを知り、2008年から利用を開始した。自らAmazonのサービスを利用することで、その利便性や費用対効果の高さを実感し、将来的にクラウドサービスが普及することを確信、2009年よりAmazon EC2を利用した自社ブランドのホスティングサービス「Cloudworks」の提供を開始するなど、AWSのソリューションプロバイダー専業へと経営の舵を切った。

同社の認知度を高めるきっかけとなったのは、2011年3月の東日本大震災発生後における日本赤十字社の復旧支援案件となる。大震災発生後に日本赤十字社のホームページにアクセスが殺到し、サーバーがダウンする事態が発生したが、同社がボランティア支援活動の一環として30分でAWS上にWebサイトを復旧させ、その後48時間で義援金システムも開発した。同事例はメディアでも当時大きく取り上げられ、クラウドサービスの認知度向上に一役買ったとも言える。その後も、AWSの導入支援実績を積み重ね、2014年にはAWSパートナーのうち最上位格付けとなるAWS Partner Network (APN)プレミアコンサルティングパートナー※として認定された(2014年より継続して認定)。

※国内のプレミアムコンサルティングパートナーは認定取得順に、アイレット(株)、NRI(野村総合研究所<4307>)、サーバーワークス、クラスメソッド(株)、TIS<3626>、NTTデータ、NEC<6701>伊藤忠テクノソリューションズ<4739>の8社となり、その下にアドバンスドコンサルティングパートナー59社、セレクトコンサルティングパートナー268社がある(2019年4月時点)。認定要件は、「知識」(AWS認定資格保有者数)、「経験」(ローンチ件数、見込み月次収益等)、「お客様の成功」(公開可能な事例数、顧客満足度回答数)でそれぞれ一定基準を満たす必要がある。


資本面では2013年にテラスカイ<3915>、2018年にNTTデータ、NTTコミュニケーションズ(株)とそれぞれ資本業務提携を行い、2019年3月には東証マザーズ市場に株式上場を果している。

なお、同社は経営ビジョンとして「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」を掲げている。クラウドサービスを世の中に普及させていくことで、より多くの企業が競争力を増し、そこで働く社員にとっても「はたらきやすい環境になった」と喜ばれる社会を実現していくことを目指している。


パブリッククラウドサービス市場は年率20%超の高成長が続く見通し
2. 市場環境
(1) パブリッククラウドサービスとは
パブリッククラウドサービスとは、ソフトウェアやデータベース、サーバー、ストレージ等の機能をインターネット経由で企業や個人等に提供するサービスを指す。また、パブリッククラウドサービスは利用形態によって「Infrastructure as a Service (IaaS)」「Platform as a Service (PaaS)」「Software as a Service (SaaS)」等に分類され、同社が手掛けるAWSは「IaaS」「PaaS」に分類される。また、自社専用に構築しているクラウドについては、プライベートクラウドと呼ばれている。

(2) 市場見通し
MM総研の調査によれば、2018年度の国内クラウドサービス市場は前年度比18%増の1兆9,422億円となり、このうち、パブリッククラウド市場については同34.1%増の6,165億円となった。低コストかつ柔軟な運用が可能なこと、セキュリティ面での強化が進んだこと等で、基幹・業務系システムをオンプレミスからクラウドに移行する動きが活発化してきたことが背景にある。なかでもAWSやMicrosoft Azureといった大手のサービスによる寡占化が進んでいる状況にある。スケールメリットを生かしたコスト競争力に加えて、技術力やセキュリティ面で他のサービス事業者との格差が広がっていることが要因だ。世界シェアで見ても、Amazonが約35%とトップを独走している状況にある(2番手のMicrosoftが16%)。AWSの売上高は2019年12月期第2四半期で前年同期比37.3%増の8,381百万ドルと伸び率こそ鈍化したものの、依然高成長が続いている。

国内のパブリッククラウドサービスの見通しについては、企業のクラウド導入率が5割にも達していないことから、引き続き高成長が続くと見られており、2023年度には1兆6,490億円に達すると予測されている。5年間の平均成長率では21.7%となり、AWS導入支援の専業で、かつプレミアコンサルティングパートナーである同社も同等以上の成長が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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