●ペンス副大統領の演説は延期!
トランプ大統領の陰に隠れあまり目立たたないペンス副大統領。ただ、時に厳しい発言を中国に向けており、G20直前の24日に演説が予定されていたことから、個人的に気にしていたのですが、延期となりました。さすがに習近平主席をこれ以上刺激するのは良くないと判断をしたのか、はたまたイラン問題が緊急案件として浮上したからなのか分かりませんが・・・。
米政府関係者より米中首脳の会談結果への過度な期待を持たぬよう火消し発言が出てきました。これまでの経緯を見ても、ちょっとやそっとで問題解決(今回の問題は通商問題の皮をかぶった2大国の覇権争い)するとは思えず、「引き続き両国は協議を継続することで合意」みたいなコメントでお茶を濁すのが関の山になるのではないでしょうか。
●そろそろ「神の見えざる手」が始動?!
先週行われたFOMCでは、FRBの次回の政策が利下げと示唆される内容でした。時期と利下げ幅について市場の見方は分かれていますが、いち早く債券市場は始動、米10年債利回りが2%を割り込んできています。FRBの陰のスポークスマンと言われているブラード・セントルイス連銀総裁は昨日利下げ幅について言及(0.5%の利下げ期待は行き過ぎ)。パウエル議長も市場の過度な期待に対して牽制をしていますが、根強い利下げ期待からのドル売りがドル円相場の重石となっています。
ドル円は一時107円割れを示現。そろそろ当局も円高進行に歯止めをかけたがっている気がしており、このところ鳴りを潜めている年金マネーが動き出してくるのではないかとその辺りも気になり始めています。下値の突っ込み売りには慎重に対応しつつ、しばらく回転を利かせたトレードに徹する時間帯ではないかと考えます。なお、ドル円のレンジについては前回の107~109円を106~108円に変更いたします。