●新年度入りも相場見通しが難しい
●日銀の舵取りに注目
先週当欄でお伝えをしていました「逆イールド現象」ですが、先週末で一旦、終息しています。今回の逆イールドは3ヶ月物と10年債での現象であり、市場は過剰反応になっているのでは?とお伝えしていましたが、その通りになりつつあります。何より「逆イールド現象」で気をつけなければならないのは、その後の動きです。逆イールド→イールドカーブが立ってきた時(金利の引き下げを短期金利が織り込むこと)こそ要注意と言えるのです。今一度お伝えをしますが、「逆イールド現象」=すぐに相場急落(リセッション)という訳ではありません。
現在の市場ですが、世界的にハト派の動きに傾いています。FRB・ECB・ニュージーランド、そして昨日の豪州。この後、日本に対しても市場が追加緩和を期待するようなことになれば、リスクオン的な動きになることが想定されますが、日銀とて、ここから追加緩和に踏み切ったとしても効果的でないことは承知しているはず。いかに市場の期待を今月末に予定されている日銀政策会合(25日)までに和らげるかがポイントになってくるでしょう。仮にその辺りの舵取りを失敗するようなことになれば、その後の10連休での相場波乱と言うシナリオが浮かんできます。また、現在15~16日で調整されている日米通商協議の行方からも目が離せそうにありません。「令和元年」、波乱なくスタートすることを祈るばかりです。