試されるパウエル議長
もう一つの注目点は来年の利上げ回数。前回9月時のメンバーの見通し(ドットチャート)では2019年には3回の利上げを見込んでいたのですが、その後の情勢の変化により現時点では市場は1回の利上げを織り込んでいる状況となっています。10月以降の議長やメンバーのハト派寄りのコメントが増えてきたことを勘案すると、年3回の利上げ見通しは下方修正されるのでは?1回は行き過ぎとしても、1-2回をデータ次第で…といったところが落としどころになるのではないでしょうか。今回ばかりは「玉虫色」のパウエル議長の会見を市場が過剰反応しないことを願うばかりです。
実需動向を見ると、依然として本邦輸入サイドの調達の動きが確認されています。年末を前にドルの需要が多いという事なのでしょう。ドル円については112.00~114.00円のレンジを想定しておりますが、リスクオフ気運の高まりに伴う一時的なレンジ下抜けも頭の片隅にとどめておきたいところです。マーケット関係者からは最大深度として200日移動平均線水準もとの声が聞かれます。
最後に2・10年債のスプレッドはやや拡大(0.16%台)していることを付け加えておきます。