22000円台を回復しましたが
朝方は、米中貿易摩擦の緩和期待で米国株が大幅上昇した流れを受けて高く始まると、22000円台を回復する場面もありましたが、その後は上げ幅を縮小しました。
後場に入ると一部メディアがトランプ米大統領が中国との貿易合意の草案作成を指示したと伝えたことから、先物買いで一段高となり、米国株時間外取引や上海株の上昇も支えとなって、高値では+620円高の22308円まで上昇し、大引けにかけても高値圏で推移しました。
日経平均の上げ幅は1月4日の741円高に次ぐ今年2番目で、22000円台の回復は10月22日の終値22614円以来です。
ファナックやコマツ、安川電など中国関連銘柄が急速に強含んだほか、先物の売り方による買い戻しも断続的に入って指数を押し上げました。
東証1部の売買代金は3兆5672億円、騰落銘柄数は値上がり1495銘柄、値下がり561銘柄、日経225採用銘柄では値上がり168銘柄、値下がり52銘柄でした。
裁定買いの影響で、ファーストリテが約93円、ファナックが約44円、ソフトバンクが約43円など日経平均を押し上げました。
日経ジャスダック平均は反発、東証マザーズ指数は大幅反発しています。
日経平均のテクニカル指標は、一部高値圏に到達するものも出始めました。
来週は6日投開票で日本時間7日夕方にも結果が判明するの米中間選挙が最大の焦点になります。
今回の中間選挙は、下院の全435議席と上院(全100議席)の35議席が改選されますが、世論調査では、下院は民主党、上院は共和党がそれぞれ優勢とされています。
予想通り民主党が下院を奪還すると、トランプ大統領の公約実行や予算審議の難航が予想され、先行き不透明感につながりやすくなります。
これ以外では来週は、国内で5日に日銀金融政策決定会合議事要旨、8日に日銀金融政策決定会合の「主な意見」(10月30-31日開催分)が予定され、海外では5日に米10月ISM非製造業景況指数、7-8日にFOMC(米連邦公開市場委員会)、8日に中国10月貿易収支、9日に中国10月消費者・生産者物価、米10月生産者物価などが注目されています。
日経平均は10月2日高値24448円から26日安値20971円までの約3476円の下落幅の3分の1戻しにあたる22130円を回復し、200日線(今日現在:22415円)や25日線(今日現在:22689円)や75日線(今日現在:22713円)も視野に入ってきました。
ただ上記下げ幅の半値戻しである22709円を含めて、上値の圧迫要因になりそうなものが近い水準に並んでいるだけに、テクニカル指標の上昇も考慮すると徐々に目先の戻りに対して警戒が必要になりそうです。
さらに上昇する場面があれば、安いところで買えたものは段階的に利益確定売りを進めておく方がいいと思います。
新興市場も急速にリバウンドしていますので、同じようなスタンスでいいと思います。