アイル Research Memo(3):中堅・中小企業向けにトータルシステムソリューションを提供(1)

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最新投稿日時:2018/04/25 15:13 - 「アイル Research Memo(3):中堅・中小企業向けにトータルシステムソリューションを提供(1)」(フィスコ)

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アイル Research Memo(3):中堅・中小企業向けにトータルシステムソリューションを提供(1)

配信元:フィスコ
投稿:2018/04/25 15:13
アイル<3854>の事業概要

1. サービス概要
1991年3月の会社創業以来、中堅・中小企業を主たる顧客対象として、基幹システム構築、システムサポート保守、ネットワーク構築、人材教育、Webコンサルティング、ECサイト構築、基幹業務パッケージソフト、複数ECサイト一元管理ソフト、実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフトなど、人材採用・教育支援も含めた幅広い分野で、ITの有効活用が必要な中堅・中小企業の経営課題を解決するための商材を「Web」と「リアル」の両面から複合提案する「CROSS-OVERシナジー」戦略で、顧客の抱える経営課題全般に対してITを通じたトータルシステムソリューションを展開している。またICC(アイルキャリアカレッジ)大阪堂島校・東京校を運営している。

事業区分は、基幹業務パッケージソフト「アラジンオフィス・シリーズ」が主力のシステムソリューション事業、ASP型(クラウド型)でサービス提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」が主力のWebソリューション事業(CROSS事業、その他Web事業)としている。2018年7月期第2四半期累計の事業別売上高構成比はシステムソリューション事業85.8%、Webソリューション事業14.2%である。

(1) システムソリューション事業
システムソリューション事業は、顧客企業に対して基幹システム設計・開発、ハードウェア保守、システム運用サポート、ネットワーク構築、セキュリティ管理などをほぼ自社で提供している。具体的には、自社オリジナル基幹業務パッケージソフトウェア「アラジンオフィス・シリーズ」を主力として、各業種別に特化したバリエーションの充実を図り、販売後においても保守・運用サポートとしての収入を得るストック型ビジネスを重視している。顧客企業の属する業種・業態に適合したシステムとカスタマイズを行っていることが特徴である。

業種別パッケージソフトでは、連結子会社ウェブベースとの連携によって、ファッション業界向け店舗管理システム「アラジンショップ」の商品力強化を図っている。その他業種向けでも、2006年にIT企業として初めて関西ねじ協同組合の賛助会員に認定されたのを始め、複数の組合の賛助会員に認められ、つながりを活用した営業を展開するとともに、業界での最新の情報をシステムに取り入れて製品価値を高めている。また、顧客企業の人材教育を目的としたIT・OAリテラシー教育、技術者育成、資格取得支援、ビジネススキルなどの教育サービスを提供するICC(アイルキャリアカレッジ)運営も行っている。

(2) Webソリューション事業
Webソリューション事業は、ホームページ制作・活用支援、ECサイト構築、ASP型(クラウド型)でサービス提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」などのWeb商材を提供している。企業活動のフロントサイドである「お客様の新規顧客開拓」やバックヤードの運用業務を支援するもので、顧客のWebサイト企画・開発、SEM(サーチエンジンマーケティング)や広告などをミックスして提供するサービスだ。

具体的には「Webドクターサービス」として、大企業以上にWebの有効活用が求められる中堅・中小企業に対して、既存Webサイトの見直しや企業ホームページの制作・運用、顧客の事業分析・事業戦略コンサルティング、プロモーション、ホームページ制作後のログ解析結果を基にした更新・改良などにより、企業の販売促進のためにホームページを有効活用する支援業務を展開している。

主力はASP型(クラウド型)でサービスを提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」のCROSS事業である。ストック型サービスのため利益率が高い。またその他事業として、求人・求職Webサイト「@ばる」運営も行っている。

2. 主要製品
現在の主要製品及び主要導入企業例は以下のとおりである。

(1) 中小企業向け基幹業務管理システム「アラジンオフィス」「アラジンショップ」(リアル)
販売・在庫・生産・店舗管理など企業における業務管理をデジタル化し、業務効率化による働き方改革推進や内部統制強化による経営力アップを支援する。主要導入企業例として、シャツ・ネクタイのメーカーズシャツ鎌倉(株)、ストッキング・靴下の福助(株)、レディースファッションのANAP<3189>、高級革靴のマドラス(株)、名古屋名物天むすの(株)地雷也、DOG DEPT(ドッグデプト)ブランドでアパレル・飲食事業を展開する(株)ネットワーク、食塩・岩塩卸売のジャパン・シーズニング(株)、ネジ類専門商社の(株)トウヨーネジなどがある。

(2) BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」(Web)
企業間・社内間などの受発注業務管理をデジタル化し、業務効率化による働き方改革推進や他社差別化による売上アップを支援する。主要導入企業例として、食品商社のPRECO GROUP(グループ統括会社(株)プレコフーズ)、業務用酒類卸売の(株)柴田屋酒店、ベビー服・子供服のキムラタン<8107>、靴磨き・革靴お手入れ用品の(株)R&D、スマホケース・カバーのGizmobies(ギズモビーズ:運営会社(株)VELOCITY)、エレクトロニクス機器や産業機材の専門商社コーンズテクノロジー(株)、自転車のRITEWAY(ライトウェイプロダクツジャパン(株))、外食・宅配寿司・ケータリングのDREAM DINING((株)ドリームダイニング)などがある。

(3) 複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」(Web)
各種ECモール・ECカートなど複数ネットショップを一元管理し、業務効率化による働き方改革推進やEC展開強化による売上アップを支援する。主要導入企業例として、クラフトビール製造・販売の(株)ヤッホーブルーイング、スポーツ用品販売の(株)ムラサキスポーツ、メンズファッション通販のSilver Bullet((株)ピー・ビー・アイ)、呉服卸・ネット通販「きもの京小町」の(株)マルヒサ、磁気ネックレス通販のほぐし屋本舗(ほぐしやLABO:(株)ジャパンシンクライフ)、ナチュラル系ファッションアイテム通販「ecoloco」の(株)ワイズフリーなどがある。

(4) 実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」(Web)
実店舗・ECのオムニチャネル化やスマートフォンアプリ活用などで、実店舗とECの顧客・ポイントを一元管理し、オムニチャネル化による売上アップやブランディング強化によるファン層の拡大を支援する。主要導入企業例として、シャツ・ネクタイのメーカーズシャツ鎌倉、ストッキング・靴下の福助、ベビー服・子供服・ママ服のBRANSHES(ブランシェス(株))、カジュアル婦人服のw closet(ダブルクローゼット:(株)ウェアーズ)、子供服のMARKEY’S((株)マーキーズ)、レディースファッション通販「flower」の(株)ソラオブトウキョウ、カバンなどアパレル企画製造販売のCOO COMPANY LIMITED.((株)クー)、レディースファッション通販「CLANE」のクラネ(CLANE DESIGN(株))などがある。

3. 新製品の開発、既存製品の機能強化、ビジネスパートナーとの連携
既存顧客の深耕(リピート受注)と新規顧客の開拓強化に向けて、新製品の市場投入や既存製品の機能強化を継続的に積極推進している。2017年10月には複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」が、法人・個人事業主向け購買専用サイト「Amazon Business」に対応した。EC事業者のBtoBビジネスにおける販路拡大を支援する。2017年11月には「CROSS MALL」が三井不動産のECモール「Mitsui Shopping Park & mall」に対応した。管理が煩雑なファッションECの業務効率化を支援する。また基幹業務パッケージソフト「アラジンオフィス・シリーズ」も、機能追加によるバージョンアップを継続的に実施している。

様々な分野のビジネスパートナーと連携するアライアンス戦略も推進している。人材派遣会社向けスタッフ管理クラウドシステム「CROSS STAFF」は2016年3月、マネーフォワード<3994>のWeb給与明細サービス「MFクラウド給与」と連携した。また「CROSS MALL」は2016年3月、テモナ<3985>の定期購入・頒布会に特化したショッピングカート付き通販システム「たまごリピート」と受注・在庫データを自動連携し、2016年8月には(株)キャッチボールのコンビニ後払い決済サービス「後払い.com」と連携している。

また2017年6月には、クラウドサービス事業における差別化・業務拡大を推進するため、シビラが実施した第三者割当増資を引き受けて(出資比率5.5%)資本業務提携した。シビラの独自開発ブロックチェーン技術「Broof」を活用して、クラウドサービスのセキュリティ向上、仮想通貨の導入並びに応用、在庫データのオープン化、企業・店舗・サービスを横断したオープンなプラットフォームの企画・開発・販売に共同で取り組む。そして2017年8月には業務管理クラウドサービス「CROSSシリーズ」にて、シビラが独自開発したブロックチェーン技術「Broof」の運用を開始した。

4. 「CROSS-OVERシナジー」戦略が特徴
顧客に対する提案をより効果的に進めるとともに、強力なシナジー効果を生み出すため、「リアル」のシステムソリューション事業と「Web」のWebソリューション事業の両面から、顧客ニーズに合わせた複合提案を行い、中堅・中小企業の経営力アップを支援する「CROSS-OVERシナジー」戦略を推進している。

業務効率化を支援するシステムソリューション事業の基幹業務システムと、販売力強化を支援するWebソリューション事業のサービスを有機的に結合させて「オール・ワンストップ」サービスを実現し、強力なシナジー効果を生み出すことを狙った戦略である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

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配信元: フィスコ

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