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最新投稿日時:2015/03/02 13:42 - 「3月の投資スタンスは?」(みんかぶ株式コラム)

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3月の投資スタンスは?

著者:堀 篤
投稿:2015/03/02 13:42

3月は、一度手仕舞う?

 最後の猛ダッシュは見ごたえがあった。市場を取り巻く不透明要因が次から次へ解決に動きだすようなニュースが出て、「買わなくては!」のプレッシャーが機関投資家にできた。

 ちょっと過去のデータを洗ってみよう。2月は、2014年までの10年間で6勝4敗、3年間では2勝1敗(値上がりが勝ち、値下がりが負け)。3年間の上昇率は、終値ベースで4.58%(12か月中3位)、月中の高値ベースでは6.0%(12か月中4位)だ。

 では3月はどうかというと、2014年までの10年間で5勝5敗、3年間では2勝1敗。
3年間の上昇率は、終値ベースで3.62%(12か月中5位)、月中の高値ベースで6.03%(12か月中3位)だ。

 これらの過去データから言えそうなこと(サンプルが少ないけれど)は、2月も3月も基本的には強いが、2月は終値ベースで強く、3月は月中の高値ベースで強い、ということ。3月の終値は、弱くはないが、それほどでもなくなっている、ということだ。もっと結論めいたことを言えば、3月中の高値で一度売っておいたほうが手堅い、ということになる。

 ただし、以上は日経平均株価についていえることであって、中小型株など、日経平均の上昇に追いやられて、放置気味の銘柄は、逆に日経平均が弱くなったところから活躍が始まるだろう。

最後にして最大の懸念材料が動く!

 さて、今年の懸念材料と現在のステージをおさらいしよう。
① ECB金融緩和問題・・・解決!
② 原油価格の下落問題・・・とりあえず安堵
③ 米国景気・・・解決!
④ イスラム国問題・・・圏外へ
⑤ ギリシャ問題・・・とりあえず安堵
⑥ 中国景気問題・・・これから

 もちろん、解決したように見えた問題や、とりあえず安堵している問題が再燃することは良くある話だ。しかし、まだ見通し自体が立っていない問題がある。それが中国景気問題だ。

 2月28日、中国は、昨年に続き、金融緩和に動いた。貸出金利、預金金利を共に0.25%下げたのだ。この利下げによって、上海市場は上昇した。しかし、海外の反応はいまいちだ。なぜなら、とにかく不気味だからだ。

 中国にくすぶる不動産バブルによる不良資産疑惑は、海外投資家には根強い。バブルが崩壊しかけている上に、原油価格の暴落で、中国初のリーマンショックが来るのではないか、という懸念は、機関投資家共通の悩みだ。中国は、昨年11月に、利下げをしたばかりだ。そのときは2年4か月ぶりで、やはり0.25%ずつ。今回は、当局は単なる「微調整」といっているが、前回と下げ幅は同じ。微調整というには無理がある。

 つまり、中国では不動産価格の下落が止まっておらず、当局の焦りがこの追加利下げになったのではないか、という疑念が払しょくしきれない。おりしも中国では春節の休みが終り、3月第一周から全人代が始る。なんらかの動きが矢継ぎ早にでるのではないか、と、投資家の視線は中国大陸に向いている。

 利下げなどによる金融政策がすんなり受け入れられれば、まずは世界の市場の安心を誘うだろう。実際、いまなら世界中の市場が楽観に動いている。しかし、不信感が広まれば、徐々に世界の株式市場は警戒感を強めることになる。3月第二週までが中国全人代、次の1週間は日銀会見とFOMCだ。

各メディアで活躍中! 株式アドバイザー堀篤が綴る『兜町発信! 情報通の早耳コラム』はこちらから↓
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配信元: みんかぶ株式コラム

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