◆物色意欲は強いが、人気株に資金が集中している
週末(26日)の米国株式市場は、NYダウが小幅反落、ナスダック指数が7日続伸で高安まちまちでした。
米国は週明け(29日)がメモリアルデーで休場のため、3連休を控えて小動きでした。出来高も今年最低水準で、売買が手控えられたと見られます。
一方、為替市場は、週末の夕刻に1ドル=111円台を割り込む場面があったのですが、米国の1~3月期GDP改定値が上方修正されたことがドル買い戻しの手がかりになりました。
週末の海外市場を織り込んだシカゴ日経先物は、-5円の19705円でほぼ横ばいでしたが、為替が1ドル=111円台を割り込む場面で19590円の安値をつける場面がありましたから、円高に神経質な状況が続いています。
一方、週末の日経平均1株あたり利益(EPS)は、1401.19円でした。単純に計算すると、1400円の14倍が19600円ですから、PER14倍が下値を支えていると考えられます。
週明けは、米国市場がメモリアルデーで休場なので、海外勢の参加が少なくなりそうです。先週と同じように、東京市場のドル円にらみで一進一退のもみ合いになる想定です。
日経平均はもみ合いで方向感がなさそうですが、先週は任天堂が大商いで昨年のポケモンフィーバーで高値を更新、およそ7年ぶりの高値水準になるなど、物色意欲は強い状況でした。
ただし、幅広く物色されるのではなく、動きのある人気銘柄に売買が集中しています。
先週末は、任天堂とソフトバンクの2社で東証1部の売買代金の1割以上を占めましたし、全市場の売買代金6位にエムアップ(3661)がランクインしていましたから、短期資金が集中している状況を示しています。
来週も日経平均はPER14倍の19600円が下支えになり、為替にらみのもみ合いで、日替わりの個別株物色が中心の展開になりそうです。