東京株式（大引け）＝１７６円安、円高嫌気され一時１万９０００円台割れ

　２７日の東京株式市場は、為替の円高を嫌気して売りに押される展開。日経平均株価は一時１万９０００円台を割り込む展開となったが、その後は下げ渋った。

　大引けの日経平均株価は前週末比１７６円０７銭安の１万９１０７円４７銭と４日続落。東証１部の売買高概算は１８億３８３３万株、売買代金概算は２兆１３９４億６０００万円。値上がり銘柄数は４３１、対して値下がり銘柄数は１４５８、変わらずは１１３銘柄だった。

　きょうの東京市場はリスク回避の売りに晒される展開となった。前週末の米国株市場ではＮＹダウが１１日連続の最高値更新と気を吐いているが、為替が一時１ドル＝１１２円台を下回る円高に振れるなど、主力輸出株には風向きの悪い地合いだった。現地２８日のトランプ米大統領の議会演説を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせたようだ。輸出株だけでなく、日米の長期金利低下を受け銀行や保険株が売られたほか、原油安を背景に資源関連や石油関連株が売られ下げを助長した。日経平均は前場中ごろに１万９０００円台を割り込んだが、その後は後場の日銀のＥＴＦ買いなどに期待した押し目買いが入り下げ渋った。

　個別では、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306.T>などメガバンクが軟調。第一生命ホールディングス<8750.T>、東京海上ホールディングス<8766.T>など保険株も安い。ソフトバンクグループ<9984.T>も売られた。ＳＵＭＣＯ<3436.T>が値を下げ、信越化学工業<4063.T>、塩野義製薬<4507.T>も冴えない。富士石油<5017.T>が急落、タカラトミー<7867.T>、イビデン<4062.T>も大幅安。東芝<6502.T>も下落した。

　半面、ディー・エヌ・エー<2432.T>が堅調、ＪＲ九州<9142.T>も買い優勢だった。三菱自動車<7211.T>も強い動きとなったほか、オハラ<5218.T>が急伸、ソフトブレーン<4779.T>の上げ足も目立つ。森永製菓<2201.T>が高く、ブロードリーフ<3673.T>、曙ブレーキ工業<7238.T>も物色人気に。トランザクション<7818.T>、ＫＯＡ<6999.T>も上昇した。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）