◆NYダウは高値更新だが、米国債券利回りは今年最低水準になっている
週末(24日)の米国株式市場は、NYダウが11連騰を達成し、S&P500、ナスダック指数は小幅反発で終わりました。
NYダウは1987年以来、30年ぶりの10営業日連続の過去最高値を更新記録を伸ばしました。
米国株式市場の上昇は続いているのですが、欧州、米国ともに債券利回りが低下している状況です。
安全資産である国債が買われているのは、欧州の政局やトランプ大統領の政策に懐疑的な見方がくすぶっているとされており、リスクオフの債券市場とリスクオンの株式市場が両立しているのはバランスの悪さを感じます。
米国債券利回りは年初来の最低水準になってドル売りの手がかりになり、為替市場では2月9日以来の1ドル=111円台をつける場面がありました。今年の円高水準(111円60銭程度)は更新しなかったものの、じわりと円高が進んだ格好です。
週末のシカゴ日経先物は円高に連動して下落し、終値は-110円の19160円で終了しました。週末の日経平均終値が19283円なので、4日続落のスタートになりそうです。
先週は円高でも下げ渋っていましたし、25日線が19186円なので売り先行から反発する可能性もあります。
しかしながら、火曜日に予定されているトランプ大統領の議会演説が注目されている状況なので、イベント通過まで買い方は様子見になりそうです。
そうなると、2月20日安値19115円が目先の節目になりそうなので、19100円を下回るかどうかが焦点になりそうです。
終値で19100円を割り込むと25日線と直近安値を割れることになり、18800円から19500円の往来レンジの下限を試しそうです。
ドル円相場が1ドル=112円を割れたのが2月上旬で、このときの日経平均が19000円を割れていましたから、ドル円水準の比較感からも往来相場に逆戻りしそうな状況です。
ただし、往来レンジを保っていれば週足チャートの上昇トレンドラインも保つので、高値もみ合いの日柄調整の範囲と考えられます。
円高とトランプ大統領の議会演説を警戒して往来レンジの下限を試しそうなので、景気敏感株の上値は重くなりそうです。
日経平均が往来レンジを割り込むような急落展開にならなければ、先週同様に小型株に短期資金が向かう展開が続きそうです。