「連日の窓空け、すでに暴落モード」

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最新投稿日時:2016/11/05 12:13 - 「「連日の窓空け、すでに暴落モード」」(黒岩泰)

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「連日の窓空け、すでに暴落モード」

著者:黒岩泰
投稿:2016/11/05 12:13

「焦点は米大統領選に絞られる」

 週末の日経平均は229.32円安の16905.36円で取引を終了した。米FOMCの声明文を受けて、12月の利上げがやや不透明に。相場が米株安、円高・ドル安で反応しており、リスク回避姿勢が強まった。また、米大統領選が接戦になっていることに加え、週末要因なども重なり、投資家は処分売りの動きを強めた。

 日経平均の日足チャートでは、窓を空けて下落。連日の窓空け下落となっており、相場は「暴落モード」へと突入している。引けにかけてやや下げ渋ったものの、積極的に押し目買いが入ってきているわけではない。週明けには一段とリスク回避姿勢が強まる可能性があり、予断を許さない状況だ。

 そのようななか、衆院特別委員会ではTPP承認案が与党の賛成多数で可決した。来週中にも衆院本会議で可決する公算であり、あとは臨時国会の会期延長によって、参院で可決しなかった場合の「自然承認」を狙う展開となる。政府・与党としては支持率低下を防ぐため、「強行採決感」を出さない工夫が必要となってきている。他のイベントと同時並行的に行うことで、国民の耳目を集めない戦略がとられることになるだろう。

 昨晩は米国で雇用統計の発表があった。完全に主役を「米大統領選」に奪われた形となっており、市場の雇用統計への関心はかなり薄い。週明けの相場は反応薄であり、焦点は完全に米大統領選に絞られることになるだろう。

 その米大統領選では、一部の世論調査で「トランプ氏が逆転した」と報じられている。もともと、世論調査はアテになるものではなく、また、隠れトランプファンによる投票行動も期待されている。ヒラリーサイドの「不正選挙戦略」が頓挫したり、圧倒的なトランプ支持の流れとなれば、トランプ勝利の可能性は十分にあるだろう。マーケットは「そのリスク」を織り込みに行っており、「第2のブレグジット」が起こる可能性がある。投資家はチャートに従って、忠実に「売り」としなければならず、不用意な買いポジションを持ってはいけない。もし、トランプ氏が大統領になれば、これまで連綿と続いていた支配者によるイカサマ金融政策が終焉を迎える可能性が出てくる。米国債とドルのバーター取引による「究極の錬金術」に終止符が打たれる可能性があり、そうなれば世界中が大混乱に陥るだろう。当然、アベノミクスによる黒田バズーカも煽りを受ける可能性があり、世界中で「金融緩和の流れ」が終了するかもしれない。国債暴落で金利が急騰するということであり、一気に「金融危機」になるかもしれない。米大統領選はそれぐらいのイベントであり、投資家としては最大限の注意を払わなければならないのだ。
 逆にもし大暴落となれば、売り方にとっては唯一無二の収益機会となる。信用売りはもちろんのこと、プットオプションの買いなどで、リスクを抑えながら、大儲けを狙うべきだ。すでに「相場つき」は変化しており、これまでと同様の思考回路ではいけない。今こそ発想を転換し、この荒波相場を乗り切らなければならない。
 
黒岩泰
株式アナリスト
配信元: 達人の予想

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