再度の急落も視野に
前日比218円53銭安の16,465円40銭で引けました。
ドイツ銀行発の金融不安が出たことで、米ドル為替が円高にふれ
日本株市場は売り優勢で推移しました。
27日は米大統領候補者のテレビ討論の内容を受けて、
日本株市場はリスクオンの流れになりかけましたが、
「ドイツ銀行の破綻懸念」によって、
せっかくの流れに冷や水が浴びせられた格好です。
ドイツ銀行は2008年の金融危機で問題となった不動産担保証券を
投資家に大量に販売した経緯があります。
米国司法省はこれを、人為的に金融過熱をあおったと判断し、
ドイツ銀行に対し1.4兆円の罰金支払いを要求していると報じられました。
この報道後、ドイツ銀行の株価も急落し、リーマンショック時の安値を更新しています。
ドイツ銀行はこの問題だけでなく複数の訴訟を抱えていることから、
罰金や和解金の支払に経営が耐えられないのではないかと懸念され始めています。
ドイツ銀行が仮に破綻した場合には、
世界の株式市場に大きな影響を与える可能性が高く、
株式市場はこのリスクを織り込みにいくことを想定します。
世界の株式市場が軟調に推移することはもちろん、
リスク回避の通過として「円」に資金が流入する可能性もあり、
より一層の円高進行もありえるでしょう。
1ドル100円割れも視野に入ることから、
日本株市場は急落するリスクもあることには注意が必要です。
当面は積極的な買いは入りにくいと考え、
29日の日経平均株価は、「下落する可能性がある」と判断しました。
このような状況下では、
「この局面で利益を出そう」というスタンスはとても危険と考えます。
過度に運用資金を投資にまわすと、
不用意に損失を被る危険性が高くなります。
運用資金を平常時の3分の1に減らしたり、
保有中のポジションを少しずつ解消するなどして、
リスクを下げる動きをとることも必要だと考えます。
また、新たに逆張り買いする場合にも、
いつもよりも買い付け代金を下げるなどして、
リスクを低くするように心がける必要があるでしょう。