消費増税の先送り観測が高まる。２５日は日銀版コアをチェック=GLA小池麻千子

消費増税の先送り観測が高まる。２５日は日銀版コアをチェック

市場では消費増税の先送り観測が高まっています。

22日に開催された「国際金融経済分析会合」では、招致された著名学者のポール・クルーグマン氏が
「消費増税を延期した上で、アベノミクスの第２の矢である財政出動をもっと積極的に発動すべきだ」
として、2017年４月の消費増税に慎重な見方を示しました。

振り返ってみると、
家計消費支出は、東日本大震災以前まで年率2.4％のペースで、
震災以降2014年4月の消費増税前までは1.6％で伸びていましたが、
増税後は0.2％に鈍化しました。

安倍首相は「リーマンショックや大震災のようなことがない限り、予定通り消費税率を引き上げる」
と姿勢を崩していませんが、増税による経済への影響は一目瞭然と言ったところです。

この25日には消費者物価指数が発表される予定ですが、
ここでも弱い指標が出ると、再増税の延期が正当化されます。
1月度の日銀が重視している新型コア（生鮮食品・エネルギーを除く総合）は、
＋1.1％と12月から0.2Pt減速しました。

2月も減速が確認されると再増税延期への観測が更に高まります。
それだけでも円安要因となりますので、短期的な株価上昇が期待できるでしょう。