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夫婦喧嘩の行き先は? -川柳に勝るものなし

 27日(月)、「新エッセー岡部塾」に出席した。今日の合評の俎上に上ったの6篇の中、新婚時代の夫婦喧嘩が巧みに表現されていたO氏の作品「八味唐辛子」が翔年は気に入った。
 それは作者が新婚間もない頃、部屋履きのスリッパを履いたまま、トイレに入って用を足した。只それだけのことに、新婦が猛烈な怒りを発したことから、夫婦喧嘩が始まり、ついには「別れたほうがお互いのためかもしれない」というところまでいくところがよく書けていると思ったから。

 このような男女の機微について、翔年は昔、ある作家からこんなことを直接聞いたことがある。幸せな夫婦を描くことはいくらでもできるけれど、読者はちっとも面白くないでしょう。ところが、例えば朝、歯磨きチューブを使った後、端からキチンと練り歯磨を搾り出していく夫と、そんなことには無頓着でチューブの真ん中を押さえて意に介さない妻を描けばこれは面白いことになる。どんなことが起るか? 微妙な感覚の食い違いを押さえていけば、面白い作品が出来上がる。
 その時は、まさかそれだけで作品ができるとは思わなかったけれど、作家の力量如何では、中篇の男と女の物語ぐらいはできるかもしれないとは思った。

 この話を思い出しただけでも十分楽しかった。がその後の合評でこんなことがあった。

 翔年は合評で「奥さんの怒りぐあいが素晴らしい。気に入りました。」と言ってから、「夫婦喧嘩と西風は夜になってやむ を思い出しました。」と付け加えた。爆笑か誰かの表情がゆるむことを期待して言ったのだったが、教室では全然受けなかった。

 その後、先生の講評の中に「夫婦喧嘩がこの先どうなったのか気になります」が出てきた。先の川柳の「夜になってやむ」ところを生徒達に気づかせるための発言なのか、それとも、エッセーにその後のことを書きなさいというサジェッションなのか、翔年には分からなかった。

それで、教室で次の江戸川柳を披露するのは止めた。残念だったが、酒の席ではないので仕方がない。(このBlogの読者にはきっと喜んでいただけると信じています)


手が触り脚が触って仲直り   ですがな先生!

いさかいをしいしい腹を大きくし  経験者もいらっしゃるのでは……


 翔年の好みは「西風」、「手」、「腹」の順。どれもくどくど説明しませんが、よく考えないと分からない程度に匂わせている「西風」は秀逸ですね。
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