【投資脳のつくり方】金融危機と中国経済

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【投資脳のつくり方】金融危機と中国経済

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みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。

■今週は週初より、株式市場が平穏な動きとなっています。

10月に入ってからの暴落を経験した私たちにとっては、
ほっとする日が続いているということかもしれません。


■しかし、まだ米クリスマス商戦を控え、
さらに、今回のマネー恐慌を引き起こした新興国に対する
「コンフィデンス・クライシス」(信認の危機)が解消されていません。

いつまた下落に転じるか分からない中での上昇は、
非常に難しい局面であると考えます。

私は、この暴落時にうろたえる必要はない、しかし、
一方で現金比率は高めておくことが重要とお伝えしてきました。

そのタイミングを計るために、何を見ていればいいのか。
また、何に注意する必要があるのか、
今回のコラムでお伝えしたいと考えています。


●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。

本日もよろしくお願い申し上げます。

※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。

┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓

1.金融危機と中国経済

2.海外資金、4割引き揚げ

3.ネット広告、ブランド路線成長続く

http://www.terunobu-kinoshita.com/20081021-toushinou.pdf

──────────────────────────────────

1.金融危機と中国経済

(出所)2008年10月20日付日本経済新聞朝刊3面より

 ●中国株が大幅続伸
 ●内需拡大に経済を転換できるか
 ●中国は今も農業人口が主体の国

20日、21日と中国株式市場で上海総合指数は大幅に続伸。
注目されていた7―9月期の実質国内総生産(GDP)は
市場予想を下回ったが、GDP発表後に上げに転じた。
早期の景気対策期待が強まったことが相場押し上げにつながった。
消費者物価指数(CPI)や工業品出荷価格指数(卸売物価指数、PPI)の
伸び率が鈍化していることも大きい。
これにより「中国政府は物価抑制から景気安定に軸足を移す」と
投資家は考え始めている。

こうした考えを、専門家はどう見ているのか。
共産党・政府の経済政策に影響力を持つ、
中国社会科学院世界経済政治研究所の余永定所長の考えは、
これから中国株に対してどう考えていけばいいのか、
論点を整理してくれている。

●中国経済は輸出に大きく依存している。
中国政府が最も心配しているのは外需の減少による経済成長の急減速だ。
外需の減少は投資にも悪影響を及ぼし、中国経済の大きな減速要因になる。
経済成長の急減速は多くの失業者が生まれることを意味し、
政府としては許容できない。ただ過度に悲観する必要はない。
なぜなら中国の財政状況は極めて良好だからだ。
輸出が経済成長のけん引力でなくなったのであれば、
財政政策で内需を刺激することができる。
特に個人の消費支出を増やすように促すのが重要だ。

●もう一つ強調したいのは、中国は今も農業人口が主体の国だということだ。
農民が消費するかどうかで中国全体の消費の行方が決まる。
農民の増収策を強化することが重要だ。
政府の施策によって個人消費の好調を維持することは可能だ。
(中略)中国には巨大な国内市場がある。
外需主導から内需主導に構造改革を加速させれば、
中国経済は持続的な成長軌道に乗り、来年も8%成長は確保できる。


2.海外資金、4割引き揚げ

(出所)2008年10月21日付日本経済新聞朝刊9面より

 ●ベトナム経済は、金融危機の影響を受ける
 ●新興国に対するコンフィデンス・クライシスが問題
 ●利下げによるマネーの再拡散が来年以降起こる

ベトナムの最有力銀行の一つベトコムバンク(VCB)は欧米など
海外で運用する外貨の約40%を国内に引き揚げた。
米国発の金融危機の影響を回避するため、
比較的打撃の少ない国内の運用などに切り替える。
同行のタン最高経営責任者(CEO)が
20日のインターネット専門のニュースサイト「VNエクスプレス」で明かした。

タンCEOはベトナム経済が受ける金融危機の影響は
ほとんどないとする一部の観測に「正しくない」と反論。
国内では今後
「海外直接投資の減少など、資金流入の面で影響が出る」と予想した。

たしかに、この発想は非常に重要だと思う。
というのは、現在投資家心理を大きく冷やしているのは、
新興国に対するコンフィデンス・クライシス(信認の危機)だからだ。
実際、新興国債権に投資が可能な米国ETF「EMB」の株価推移を見ると、
9月に入り急激に信用不安が台頭していることが明らかだ。

iShares JPMorgan USD Emer Mkt Bnd Fd ETF  (Public, NYSE:EMB)
http://finance.google.com/finance?q=EMB 

一方で、ベトナム国家銀行(中央銀行)は、20日、
最重要の政策金利を現行の年14%から1%引き下げ、
21日から同13%とすることを決め、
インフレ抑制から成長重視に軸足を移している。
各国が知恵を絞り、決断を開始し始めた。
まだ恐慌の余波は続く可能性はあるが、来年以降の新興国復活に、
そろりと期待をかけ始めてもいいタイミングになってきた。
その最有力は、私は中国とインドだと考えている。


3.ネット広告、ブランド路線成長続く

(出所)2008年10月21日付日経産業新聞4面より

 ●米国で広がる高単価のネット広告市場
 ●ネット広告の成長の中心はブランド広告
 ●ルイヴィトンがネット広告を広告媒体として認めた

米国で高単価のネット広告市場が立ち上がりつつある。
旧来のバナーとも、グーグルが広めたキーワード連動型とも違う、
ターゲット型ディスプレー広告とでも呼ぶべき分野だ。
この分野の草分けで急成長中の米グラムメディア(米カリフォルニア州)の
サミール・アローラ最高経営責任者(CEO)が語る戦略と最新事情は興味深い。以下に抜粋する。

●世界中に分散して存在するサイトをまとめて
大きな一つの広告媒体としているので、
自分たちでは『分散型メディア』と呼んでいる。

●ナイキやマックスファクターなどの大企業に加え、
従来はネット広告媒体として認めていなかったルイヴィトンなど
高級ブランドが広告主になってくれた。
このため単価が従来のネット広告に比べはるかに高い。(中略)
実際ネット広告が広告全体の23%に達し世界最先進国となっている英国では、
ネット広告の半分をブランド広告が占める。
これまでもこれからもネット広告の成長の中心はブランド広告だ。

●我々は広告代理業をやるつもりはない。
広告主の開拓や広告制作のノウハウは広告会社に蓄積されている。
だから広告料受け取りはすべて広告代理店経由としている。
こちらはいいサイトを集めたり広告配信システムの性能を改良するなど
得意分野に専念する。

ネット広告がブランド広告になる、
というのは日本のネット業界がますます洗練されていくことに他ならない。
そして、ネットの世界は、米国の2、3年遅れで同様のスタイルが浸透していく。
グラムメディアの考えは投資の大きなヒントになる。


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■編集後記
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●コンフィデンス・クライシス

この点まで注意を払う必要があった、というのが今回の最大の反省点です。

97年のアジア通貨危機に関する研究は行っていたのですが、、、
認識が甘かったと言わざるを得ません。

今回お伝えしたように、
債券から株式市場を眺めるということは重要だと考えています。

今は、原油も金も株式市場と同様に動くため、
今のタイミングが上向きなのか、下向きなのか、
方向性を捉えることが非常に重要になってきていると思います。


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