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典型的な「リスクオフ」相場の様相

先週金曜日の米国株式相場は続落した(DJIA -98.41 @26,485.01, NASDAQ -107.05 @8,004.07)。ドル円為替レートは105円台後半の先週末比大幅な円高となった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が196に対して、下落銘柄数は1,914となった。騰落レシオは92.38%。東証1部の売買代金は2兆5151億円。

TOPIX -28 @1,506
日経平均 -367 @20,720円

米国株の続落と急激な円高により、本日の日本株全般は大きく下げた。米中貿易摩擦を巡る懸念が再燃し、「安全資産」とされる円に買いが集中して急激な円高となった。トランプ米大統領が9月に対中制裁関税の第4弾を発動すると表明したことで、FRBの追加利下げ観測が再び台頭してきた。これにより円ドルの金利差が縮小すると見て、円買い・ドル売りが優勢となった。また、国債が買われて、日本の10年物国債の利回りはマイナス0.2%まで下げた。株などのリスク資産が売られる一方、安全資産とされる円や日本国債が買われる典型的な「リスクオフ」相場の様相を呈してきた。

日経平均は終値ベースで21,000円を割り込んだ。これは6月18日以来のことである。人民元の対ドル相場が11年ぶりの安値(1ドル=7元超)となったことでアジア株相場が全面安となったことも日本株を押し下げた。日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)が一時22.07まで上昇し(5月14日は24.34)、約2カ月半ぶりの高水準を付けたことで、リスク・パリティ戦略を取るファンドが機械的に売り、これも日本株全般を押し下げた。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして寄り付いてからさらに下げて長大陰線を引いたかと思ったら途中で大きく切り返して、長い下ひげを引いた長陰線で終えた。一時は20,500円近辺まで下げた。これで6月4日安値@20,290円が当面の下値目途となった。米中貿易摩擦の悪材料がこれですべて出尽くして、相場に織り込み済みとなればこの辺りで下げ止まるはずだが、まだ十分に織り込まれていなければもう少し下値を探りに行くことになる。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、水産・農林(1位)、鉄鋼(2位)、ガラス・土石(3位)、石油・石炭(4位)、海運(5位)となった。

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