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旅行雑誌『ジョイフル8月号』

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180518/soc1805180006-n2.html


「アナタの記憶は自在になくなったり、思い出したりするのですか?」

独特の少しハスキーな声で、柳瀬唯夫元首相秘書官にこう噛み付いたのは、立憲民主党の蓮舫参院議員だ。加計学園問題をめぐる、参院予算委員会の参考人招致(10日)。この挑発的な言い方に、冷静沈着だった柳瀬氏は一瞬ムッとした表情を見せた。


当然であろう。柳瀬氏の心中は分からないが、あえて勘繰り代弁するなら「お前が言うな」ではないか。日本国の国会議員、いやしくも国務大臣まで務め、野党第1党党首になりながら、自身の国籍がどこにあるかさえ「知らなかった。記憶が曖昧」と言い逃れようとした人物が、他人の記憶をとやかく言うなど、笑止千万だ。


蓮舫氏は、もはや多くの国民がウンザリし、冷ややかにチラ見するだけの「モリカケ国会劇場」に何とか衆目を取り戻そうと、捨て身のギャグを炸裂(さくれつ)させたのか。かわいそうな人だ。

そう思いながら、国会審議のビデオを見返していた私の元へ、作家の百田尚樹氏から電話が入った。


 「『有本さんが20年以上前に、蓮舫氏から国籍に関する、すごい発言引き出していた』とネット上でちょっと話題になってるで。(問題の雑誌)覚えてる?」

その後、複数のメディア関係者からも問い合わせをいただいたので、ここでお答えしたい。


 問題の雑誌とは、1995年7月18日発売の旅行雑誌『ジョイフル8月号』(近畿日本ツーリスト刊)で、「すごい発言」は巻頭インタビューで語られていた。私は当時、この雑誌の編集人(編集長)で、蓮舫氏にインタビューしたときのことも記憶している。


場所は、今はなき東京・六本木プリンスホテル。蓮舫氏側からの指定だった。写真映りを考えて、カラフルな服装で来るゲストが多いなか、彼女はシンプルな真っ黒のワンピース姿で現れた。しかし、その分、お祖母様の形見だという大ぶりな翡翠(ひすい)のブレスレットと、大粒の真珠のチョーカー、ピアスが美しく映えていた。

こういうことは事細かに覚えているのに、私は彼女の「国籍」についての発言をコロッと忘れていた。人の記憶など、そんな不確かなもの、ましてや23年前のことである。


この時の蓮舫氏は自身のことや、2つの祖国への思いを率直に語っていて、私はそのオープンな態度に好感を抱いた。国籍については、次のように語った。

「今、日本人でいるのは、それが都合がいいからです。日本のパスポートは、あくまで外国に行きやすいからというだけのもの。私には、それ以上の意味はありません。(中略)いずれ台湾籍に戻そうと思っています」


23年前のタレント時代の発言や記憶を糾弾するほど、私は卑劣ではない。だが、彼女が一昨年、「二重国籍」を脱した前後の釈明の記録を今読み直すと、解せないことだらけだ。その矛盾、デタラメに23年前の「考え」を当てはめると妙にピタリと来る。 同じインタビューの中で、彼女は“台湾人”として「『台湾独立』への思い」と受け取れるようなことも語っていた。私が彼女に好感を抱いたのは、このあたりのことも作用しただろう。


最近、多様性を旨とする移民国家、オーストラリアでの多重国籍議員の辞職が報じられた。一昨年の騒ぎの折、私はわりに静観していたが、今改めて「蓮舫議員の国籍問題」について、深く迫ってみたいと思い直している。



 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版、『「小池劇場」の真実 』(幻冬舎文庫)など多数。

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