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昭和2年5月8日

「本案は完全無欠とはいえません。だが、日本は怒涛逆巻く海に乗り入れた船のようなものです。高橋老船長が舵取りをして波を乗り切り、彼方の岸に達しようと苦心努力しています。この際、多少不満な点があっても、われわれは高橋蔵相の人格と手腕と徳望を信頼して、一言半句の修正も加えずに、絶対に本案に賛成の意を表したい」


(昭和2年5月8日 貴族院阪谷芳郎元蔵相の貴族院審議での発言)


(昭和大蔵省外史 上)
(「バブル興亡史」塩田潮 日経ビジネス人文庫より引用)



震災手形の処理に端を発する金融恐慌のさなか、若槻礼次郎内閣の総辞職を受けて成立した田中義一内閣は、72歳になっていた高橋是清を蔵相に据え、金融恐慌の収束を彼に託しました。


高橋は①3週間の支払猶予(モラトリアム)、②台湾銀行の救済法案、③2日間の銀行一斉休業で、銀行への取り付け騒ぎ、金融危機の火消しを図り成功しますが、貴族院の阪谷元蔵相の発言は、高橋への当時の人々の信任がいかに高かったかを物語るものと思います。



政策(の実行)は、いつの世もそれを実行する人を信認できるかどうかで決まる言っても過言ではありません。



今日、自らを「客観的」に見れると自負する人物が辞任いたしましたが、かつての官房長官時代からの「他人事」のような発言に辟易していたのは、わたくしだけではないと思います。



信任されていたかどうかは、「支持率」が「客観的」に語っています。



このあと、高橋蔵相のような国民の信任の厚い政治家はでるのでしょうか?



私はかなり悲観的です。。。
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