株式市場独り言さんのブログ
5/16 決算メモ MUFG 自社株買いはポジティブ
《独り言》
三菱UFJフィナンシャルグループが決算発表をしました。
自社株買いはポジティブ(上限1000億円、発行済み株式数の1.67%)。
業績はコンセンサスを下回る状態でありネガティブ。
本業の業績が厳しいことはメガ三行みて確認できた。
三菱UFJFGは相対的に株価はポジティブ。三菱買いの三井住友売りのポジションで機能しそう。
ただし、底値圏にある銀行株株価が本格的に上昇に転じるようには想像できない業績であった。
一方、何らかのショックがあった際には底値割れに対する抵抗力はさほど感じられない。
マイナス金利の弊害が銀行株、保険株の業績に間違いなく影響を与えている。
なお、以下簡単に記しているが、海外業務は相対的に収益に良好という見方をしているが、MUFGの国際業務粗利益の水準を見ると前年対比で630億円程度減少している。
主因は円高の模様。MUFGは為替リスクもそれなりにあるということ。
賃貸倍率は6.74倍。
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ポイントは以下の通り。
①決算は減収減益。従来予想及びコンセンサスを大きく下回る。
②業績予想はこれまで通り当期純利益のみだが、減配の見込み。
③配当は据え置き。
④業績ついて確認できたことは以下の通り。
・低金利による資金利益(運用利回り-コスト)の減少。
・経常利益から与信費用を控除した利益見通しは29/3月期において2600億円強の減益。
<決算概況>
27/3 28/3 29/3予想
コンセンサス
経常収益 5,638,402 5,714,419 公表せず 5,505,963(百万円)
経常利益 1,713,001 1,539,486 1,320,000 1,713,516
当期純利益 1,033,759 951,402 850,000 1,035,938
配当 9 9 9 - (円)
<株価推移>
6カ月株価推移
2年間株価推移
(注)投資判断はご自身でお願いします。
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関連銘柄:
三菱UFJ(8306)
Bloomberg記事は以下の通り
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など邦銀3メガグループの今期(2017年3月期)連結純利益は合計で2兆1500億円となる見通
しだ。前期実績比5.2%の減益となる。日本銀行のマイナス金利政策の影響による融資業務の収益性低下や、円高に伴う海外収益の減少などが見込まれる。
各グループが16日までに公表した。今期の純利益目標・予想はMUFGが前期実績比11%減の8500億円、三井住友フィナンシャルグループが同
8.2%増の7000億円、みずほフィナンシャルグループが同11%減の6000億円。三井住友Fは前期に計上した消費者金融子会社の引き当てがなくなる
反動で増益を予想する。
国内の融資マーケットではマイナス金利政策の影響で利ざや縮小が進んでいる。海外業務も円高やアジア経済減速でメガバンクの経営環境は悪化している。こうした中、各グループは手数料ビジネスなど非金利収益の強化や政策保有株の売却などで下支えする考えだ。
MUFGの平野信行社長は16日の会見で、今期について「超低金利の厳しい外部環境が続く」と述べ、一般的な金利
低下で700億円、為替の影響で220億円、米モルガン・スタンレーの収益貢献も200億円程度減ることを減益要因に挙げた。マイナス金利政策の影響は資
金収益や運用商品販売などで合計約1000億円に上ると指摘した。
BNPパリバ証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、メガバンクをはじめとした銀行の経営環境について「国内外で厳しさが続く」と分析。国内ではマイナス金利の影響に加え、手数料収益も減少傾向にあるとし、海外でも利ざや低下や経済減速の影響が継続するとみている。
3グループの前期純利益合計は前の期比5.4%減の2兆2690億円。
個別ではMUFGが前年同期比8%減の9514億円、三井住友Fが同14%減の6467億円、みずほFGは9.6%増の6709億円だった。
前期実績ではみずほFGが07年3月期以来、9年ぶりに三井住友Fを上回った。