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天井期の投資戦略


 マスコミの論調で、最近の相場を「官製相場」などと揶揄していますが、私の理論からすれば、「投資環境は政治が作る」ものですから、相場は官製相場になるのは当然です。アベノミクス相場は、しょせん官製相場なのです。


 アメリカでも中国でも、相場は政治がコントロールしています。とはいっても、株価は、売り手と買い手で成り立っていますので、政治の力だけでは株価は維持できません。売り買いを制限できる中国を除けば、株価を政治の力で持ち上げるには限界があります。株価は長い目で見れば経済の動きを反映しますので、買い手の意識は企業収益に収斂してきます。


 その意識の変化が、相場のサイクルになります。相場のサイクル(上昇期、天井期、下降期、底値期)は、株の世界では避けることができません。逆にこれがあるから、株取引が成立するのです。株価の変動がなければ、株を買う人がいなくなり、資本主義経済が成り立ちません。


 アメリカでは、リーマンショック以後7年、日本ではアベノミクス相場が始まって3年目に入り、それぞれ平均株価が倍になっています。この間、EPSが上昇し株価上昇を支えてきたのですが、そろそろ政治の力だけで企業価値を上げてゆく限界に達してきました。


 EPSを上げるには、売り上げを増やす以外にも、自社株買や企業買収などの財務面からの収益向上もあります。さらには、株式配当やROEの向上などによる株主利益の向上で、株式価値の向上を図る方法もあります。


 株価が倍になるということは、株の所有者のほとんどが、儲かっており、いつでも売れるということです。投資環境がよく、経済活動が活発になるのを見て、買いたい人が多くなっても、儲けを確定しようとする売り手も多く、売りと買いが交錯して、方向が定まりません。目下の株価位置が、天井期にあることは間違いありません。


 天井を突き破って一段の株価上昇になるには、いろいろある利殖手段の比較から、国内株式が最も優れていることが意識され、富裕層が相場に参入することが条件となります。それにはもう少し時間がかかりそうです。


 今回の相場下落を演出した海外勢はどうでしょうか。


 ブルームバーグによると、G20で日本は率先して中国批判をしたようです。現状、中国に面と向かって文句をいえるのは日本だけのようです。その結果、中国も経済の現状を認め、通貨安政策を取りにくくなったようですが、逆に日本もこれ以上の円安が打てなくなってきました。中国経済は相変わらず不確かで株価の戻りを期待できませんが、中国への過度な期待がはがれた分だけ、世界の株価に影響をあたえることはなくなりました。


 アメリカはどうでしょうか。来週にはFOMCがあり。金利の引き上げが論じられるでしょうが、ここまでくると、どちらに転んでも株価を持ち上げることにはなりません。原油安とドル高で、アメリカの企業業績は当分よくなる兆しはありません。ただ、従来通りの金融緩和は行われるようなので、いったん国内に回帰した資金も、その後はまた新興国に流れて、アメリカ以外の株を持ち上げることになります。


 9月は配当取りと貸株の返済時期に当たりますので、ファンド筋もこれ以上の売り仕掛けは考えられません。市場の一部には、日銀による追加の対策を期待する向きもあるようですが、政治的な判断から円安バズーカ砲はないものと考えられます。また、安保国会も終了し、予算の季節で、新たな財政出動は打ちづらく、支持率維持のための株価対策も期待できません。 


 ファンド勢は、9日の上げでもSQ時にも、売り持ちをあまり落としていないようです。どうやらFOMCによるアメリカ株の波乱時に買い戻す魂胆のようです。当面の波乱はあっても、政治体制の安定と郵政3社の上場決定、それに好調な企業業績から、国内勢は買い姿勢を強めています。


 私は8日の下げで、二番底が確認されたとみています。二番底が8月26日につけた一番底を下回る変則的なダブルボトムになっていますが、ファンドの強力な売りを国内勢が郵政問題で買いを見送ったためとみています。


 9月中は、18,000円を割り込まずに20,000円に向かってジリ高を予想しています。10月に入ると、企業業績を見極めるための「もたつき相場」になりますが、郵政3社の売り出しのために、政治的な買いが入るので、おおきな下げはないとみています。4半期決算の発表が終われば、新しい相場の期待に向かって再び高値に挑戦し、年内の22,000円はそれほど難しいものではありません。


 ただ、現在の相場が天井期にあることは忘れてはいけないと思います。


 天井期の株式投資としては、
いつ暴落があってもおかしくない、

次の相場に備えてポートフォリオの見直しをする、
ことを念頭に、冬眠に備えて精一杯体力をつけ、株を持ち続けることを勧めます。





2件のコメントがあります
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    思惑さん
    2015/9/14 03:22
    おはようございますyuhsan!
    中国の経済政策は、日本のバブル崩壊以降の政策を露骨にマネをした結果のような気がします。
    日本がそれを非難することは、「目くそ鼻くそを笑う」と世界は冷ややかな目で見ているのではないでしょうか?
    金融とは、単純化すれば膨張か収縮するかの二通りだと思うのですが今後も金融は膨張し続けるのでしょうか?
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    yuhsanさん
    2015/9/14 06:06

    思惑さん

    おはようございます


    コメントありがとうございます。

    リーマンショック時に、100年に一度といわれた不況回復をわずか5年で回復させたアメリカの超金融緩和政策が、その後麻薬のように先進国に広がり、今や国際紛争にまでなっています。

    ただ、どこの国でも、物価は安定し、低成長ながら経済は安定しています。超金融緩和で、将来のインフレを心配するより、金融引き締めによる不況を心配する経済構造に変わってしまったようです。

    金融緩和だけが経済と株価を支えている現状は、簡単にやめられないのが現状のようです。

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