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そろそろ過熱気味の内需株は要注意か(日経新聞)

[8/19 日経新聞 web刊]


株式市場で内需系銘柄を買う流れが途切れない。訪日客消費への期待といった固有の好材料に加え、

海外景気などに左右されにくい安定感に目を付けた消去法的な買いが根強い。

とはいえ自動車など外需銘柄と比べた割高感は無視できないレベルになってきた。

何かのきっかけで相場が反転するのでは、との警戒感もじわりと広がってきた。


18日の東証1部市場では140銘柄が年初来高値を付けた。

建設の21銘柄を最多に小売業、サービス、銀行の4業種で全体の4割強を占めた

薄商いで日経平均株価が65円安と小反落するなか、内需銘柄の強さが目に付いた。


ギリシャ債務問題や中国景気の減速などで世界の市場が揺れるなか、日本株が底堅いのは内需株が健闘しているためだ。相場がほぼ同水準だった5月末からの日経平均株価への累積寄与度を業種別に調べると、下げは電機(540円)が最大だ。

機械や自動車など外需系の4業種で日経平均を計785円押し下げた。

これを医薬品(217円)や小売り(166円)などの上昇が吸収した構図だ。

 

「業績よりもディフェンシブか外需かで選別が進んでいる」。

三井住友アセットマネジメントの小林洋氏は現在の相場をこう解説する。

業績と比べて株価が高すぎる銘柄は運用対象から外しているという


「バリュエーション(投資尺度)にとらわれたら負ける――。こう割り切る声も聞かれる。

キッコーマンの今期予想PERは50倍。東証1部平均(17.6倍)の3倍近いが、18日に年初来高値を更新した。内需株はもともとバリュエーションが高めで、持っていない投資家も多かったため売り圧力が少ない」(三井住友トラスト・アセットマネジメントの三沢淳一氏)面もあるようだ。

一方で、予想PERが11倍のトヨタ自動車は円安局面でも上値の重さが解消しない。


もっとも、買われすぎとの見方も増えてきた。野村証券によると、内需株のPERを外需株のPERで割った値は1.76倍。5月の1.48倍から急上昇して1990年以来の大きさになった。内需株のPERが相対的に高いことを示す。野村の松浦寿雄氏は「業績は悪くないとはいえ割高感は否めない」と話す。海外の同業と比べても医薬品や食品の一部は高株価が正当化できないとして、外需株の復調シナリオにも気を配るよう勧めている。

 


クオンツ運用を手掛けるヘッジファンドの代表は「理屈から外れた状況が長く続くとは思えない」と話す。「正常化」の時期は見通しにくいが、米連邦準備理事会(FRB)の利上げを巡る不透明感が晴れることが転機になると読む市場参加者は多い。


18日は代表的な高PER内需株のオリエンタルランドが4%安と急反落した。

テーマパークの8月の入園者数が「計画比で下振れてマイナスになったもよう」との米系証券のリポートが売りを誘ったとされる。投資尺度の乖離(かいり)が歴史的な水準になってきただけに、外需・内需の物色動向が急変する可能性には注意が必要だろう。

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つまり

◇需給が大幅に先行している内需銘柄の株価水準は危険な領域にある

◇業績が好調なのに売られている外需銘柄へ、早めにシフトすることを考慮して置いた方が良い

◇9月16~17日のFOMC辺りで資金の流れが変わる可能性があり、その前に対処するのも一考


相場格言が示すところの

「上がり続ける相場(株)も無ければ下がり続ける相場(株)も無い」ということですね。


因みに、昨日久しぶりに-6.15%急落した上海総合指数ですが、他市場への影響は限定的でした。

しかし今日も大きく下げる様なら東京市場に連鎖反応が起こる可能性があり要注意だと思います。



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