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新エッセー岡部塾(3)-合評・指導

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 昨日は「新エッセー岡部塾」の第3回目。最初の提出作品の合評、指導の日だった。初めての合評ということで興味津々。

 あらかじめ講師から、合評では読者としての感想を述べること、発言に際しては、作品の内容、意味などは作者のもの(主観)だから批判しない、批評するのは「言葉」で表現されたことがよく伝わったかどうかであるとガイダンスがあった。また、講師は生徒の作品が新聞に投稿されたもの(一般読者)と仮定して指導するということだった。読者層をどこに置くかは何時の場合も大問題と思う。

 今回の合評対象作品は
○ 悩みの種
○ 面白かった入院生活
○ うぐいす君
○ 手談の喜び
の4っつ。



 「表現」について作品に即して指導された要点はこのようなことだった。
1 「ダブリ表現」を避けよう。
→ ある作品で、関する事、埒が明かない事、悩ませている事などと「事」がダブり過ぎという指摘。

2 行替えは形式段落、次行は一マス下げよ。

3 漢字とひらがなのバランス。漢字は硬い、「理性」に訴える。ひらがなはやわらかいので「心」に訴える。
→ 翔年の文章は確かに漢字が多いし、硬い事は認める。今後少しだけ配慮することにするが、多分あんまり変わらないと思う。

4 一つの作品で「言いたいこと」はたったひとつ。繰り返しの言葉(キーワード)と意味の繰り返し(キーセンテンス)の指摘。
→ 音楽でもテーマが形を変えて、繰り返しでてくるのによく似ていると思った。今後意識して書く。

5 句読点をちゃんと書き入れよう。一文の中で読点「、」がないと、読者は読みにくく感じる。

6 マス目の余白(空白)にも意味・役割がある。意味のない余白はつくらない。

7 一文は3行(60字)以内をめやすとしよう。簡潔な一文を目指す。

8 文末表現はエッセーでは常態(・・だ。・・・である。)で書く。敬体でもいいが、一つの作品で、常態と敬体(・・です。・・ます。)を混在させないこと。

9 時間(時代)、場所(空間)、人間関係(「私」と「相手」との関係など)はとても重要である。
→ たまたま、翔年の作品にこれがあってよい例とされた。

10 余韻、余情を表す「○○だった……。」の…は2文字分とする。

11 一文の中で「主語」と「述語」は重要。「主語」の「私」という言葉を早いうちに書いておくのがよい。
→ 翔年の作品は53行目に初めて「自分は」を出てくるがこれでは遅いという指摘だった。例えば、書き出し「『半目勝ち』だった。」は「私の『半目勝ち』だった。」とせよと。私、私と出すぎるのはよくないが、省略したければ早めに出して以下省略がいい。「私」をたまに出すと、読者は作者と親近感を持ち感情移入しやすいとか。
 翔年は日本語は主語なし文だと思っているから、講師の指導は基本的な作法として理解した。このこと(主語の私)は結論をもう少し先に延ばしたいと思う。

12 「理性」的表現(説明)と感情的表現(喜・怒・哀・楽)のバランスを考えよ。
「理性」では読者が納得・理解する。「頭」にとどく。
「感情」は読者が共鳴・共感する。「心」にひびく。

 その他、ユニークな表現、オリジナルな表現について、O氏(男性)や翔年が指摘した箇所が、たまたま先生の添削指導で二重丸の箇所だったりして、ちょっとうれしかったことなどもあった。似たような感性を持っていることが、作品合評で今後どのうように作用していくのか、面白くなりそう。

 生徒の作品は講師が色ペンで添削指導して次回に返却されるらしいので、翔年の返却された作品をスキャンして読者にお目にかけましょう。

 なお、講師のHP「エッセーの風」が最近立ち上げられました。エッセーに興味のある方はこちらもどうぞ。
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