yuhsanさんのブログ
アベノミックスと株価の行方
野田前総理の解散発言(2012年11月14日)から、昨日(2013年3月15日)までの4ヶ月間に、株価は3,897円、率にして45%も上昇しました。
「ヘェ~ッ。そんなに上がったの!」指数の上昇に追いつけない人も多いようです。
当然です。11月からずーっと買い持ちしている人は少ないでしょうし、資金の全部を株に投入するわけもありません。一部はキャッシュで持ち、場合によってはヘッジで売り建てているかもしれません。プロ級に近い人ほど、指数に追いつかないと、内心嘆いておられるのでは・・・。
日経新聞によると、個人投資家の9割は短期投資家で、そのうちの5割は、信用取引を利用しているそうです。右肩下がりの投資環境の下、長期に保有するリスクを避けるためとの解説付きです。投資家の多くが、短期で信用取引を利用しているとも読めます。信用取引は、売りから入ると聞いていますので、今回の相場で「儲かった」と、実感している個人投資家が少ないのも納得できます。
「人のことはどうでもいい。おまえはどうなんだ?」天からの声です。
私は配当取りが目的なので、ファンドには株以外に現金は置きません。資金はいつでも株になっています。現物と信用の売買益は、すべて株の購入に当てますので、今回の上昇で株数が増え、結果として指数の上昇分よりかなりよくなりました。
たまたま、今回は相場の読みが当たったというだけで、それ以前は不振の連続でした。私の周りで、「上がった上がった」と喜んでいる人でも、長い間持っていた塩漬け株が、やっと買値に戻ったという人がほとんどです。今回指数に届かないと嘆いておられる方は、それ以前の利益で十分カバーできるでしょうし、「隣の芝生がよく見える」心境に打ち勝てば、いずれは好い日が訪れます。
私の投資法の基本は、相場の流れに合わせて、いい株を安いときに買い、「資金を株で増やし配当金で生活する」ことです。それには時間と、それに耐えるだけの力(市場を読む目、資金、忍耐)が必要になります。
相場を読むことは、投資の基本中の基本です。苦労して見つけた銘柄を安く買ったと思っていても、相場が下を向いているときには、高値掴みとなってしまいます。反対に、少しくらい高値で買っても、相場が上を向いているときは、結果的には安い買い物になります。
相場の流れは通常、上げ3年下げ1年というように、大体4~5年の周期で、上昇、天井、下落、底値、を繰り返しています。今の株価は、自民党政権の経済政策によるパラダイム・シフトを、織り込む形での上昇期にあります。
自民党政権では、経済の建て直しが最優先の課題です。経済の向上を計る物差しとして、GDPがありますが、株価が一番手っ取り早く分かりやすいといえます。先日の甘利さんのように、政権の目標とする株価を、おおっぴらに論じることができる環境に変わったのです。
私は、これからの4年間で、株価が2万円を超えると見ています。これが自民党政権の影の目標、株価倍増計画です。先は長いのです。当初2万円を越えるというと、聞き流されていましたが、最近では関心を示す人も出てきました。円安でインフレ期待が高まり、企業収益の伸びが顕著になってきましたが、それでも、まだまだ半信半疑です。
「目標は分かったが、その先はどうなんだ?」またまた、天からの声です。
2万円となると、通常のファンダでは説明がつかない領域に入ります。日本のEPSは500円から1,000円の間を動いていますし、PERの20倍超え、配当利回りの1%割れは、さすがにそれ以上の上昇を予測することが難しくなります。
それでも、インフレ率が2%に収まるかぎり、世界各国が引き締め姿勢に転じても、日銀の市場への資金供給は続けざるをえません。金利差から円安に歯止めは掛からず、1,500兆円に達する個人金融資産の株への流れは変わらないでしょう。
突然、外国人の手によってバブルが弾け、政権交代が現実のものとなります。学者は、この相場を「アベノバブル」と名付け、その偉大な功績を称えることになります。
この日記は、私の株式人生の一部を紹介するものです。今回は3話完結で、日程は下の通りです。それではまた「あした」
第1回 アベノミックスと株価の行方(2013年3月15日)
第2回 投資環境の変化と投資法(2013年3月16日)
第3回 銘柄の選定と買い方(2013年3月17日)