まはいさんのブログ
マクドナルド 経理疑惑 議案書チェック
株主総会議案書が届いたのでチェックですが、マクドナルドの経理に疑惑が囁かれているので確認します。
利益先出し疑惑
フランチャイズ契約の締結に伴う店舗運営事業の売却益4,320百万円をフランチャイズ収入に含めて表示しております。
疑惑の根本が確かに注記されています。
売却価額は売却対象の店舗運営事業が将来生み出すと期待されるキャッシュ・フローに基づき算定
店舗そのものを売却せず"店舗運営事業"のみを売却しています。
つまり、フランチャイズ・オーナーに売却することで、将来の収益を先取り計上しています。
フランチャイズ契約の締結に伴う店舗運営事業の売却により他勘定へ振り替えた固定資産
これがしっかり注記されているし、このフランチャイズ店舗の減損もしっかり経理しています。
要するに、店舗運営事業の売却収入に対応する費用は有りません。
まるまる将来収益を先取り計上する経理です。
直営店をフランチャイズ化する際に、その店舗が将来生み出す利益を先取り計上する
ここ数年マクドナルドの経営成績が良かったカラクリです。
直営店で何年もかけて利益を出すところを、フランチャイズ化すると一発で未来分の利益を計上できるわけです。
フランチャイズ店舗の買取に係るのれん
すると、この科目は変でしょう?
フランチャイズ店舗を直営化するときは、一発で費用計上しないと釣り合いません。
フランチャイズ化するときは利益の先取り計上するのに、逆に直営化するときは費用の先延ばしをしています。
フランチャイズ化による利益捻出
粉飾とまでは言い切れませんが、ここ数年のマクドナルドの好決算は利益の先出しに支えられている部分が大きかったです。
利益を先に出してしまうと、言うまでも無くやがて利益が尽きてきます。
実際に、2011年度からフランチャイズ化で実質的な利益が細っていたのですが、更なるフランチャイズ化で利益を先出しして増益にしていたようです。
2012年度の減益は、いよいよ将来利益の先食いに限界が来たようです。
原田社長は、マクドナルドを再建した敏腕経営者みたいにテレビ出演とかしていますが、とんでもないです。
議案書
配当金は賛成します。
しかし、原田社長以下、役員重任を求める議案は反対します。
投資方針
2月に100株を売却して、残り100株の保有です。
マクドナルドの利益先出し経理は、粉飾など悪質なものではありませんが、将来の利益を既に食ってしまっていることは事実です。
優待目的で保有していて、業績で足元を掬われたら目も当てられないので、投資撤退します。
幸い、昨今の相場上昇で高値圏に有るので、高く売り抜けます。
株主優待で人気だから、6月権利取りに向けて高くなることを期待しています。
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関連銘柄:
マクドナルド(2702)