DRAGON'さんのブログ
SHEAFFER Triumph 506XG
これもピンボケ写真ですが。
これで最近買った万年筆は最後です。(実はもう一つちゃんとしたショップでラミーサファリのスケルトンを買ってきましたが、こっちは有る事情の為に買ったもので当面使う予定が無いので…)某リサイクルショップ、但し22Kスタンダードや先のプロフィットスタンダードとは別支店で身請けしてきました。お値段3990円也。
(2013年1月18日補記、写真を入れ替えました。多少は見やすくなったかな?使用機材は同じですが某所の裏技を知って試してみました。まぁ間に合わせですが)
(2013年1月25日補記、再度写真を入れ替えました。カメラは接写に強い事で有名なリコーのCXシリーズのCX4を使用です。写りが悪いのは単に私の腕が悪いからです。後付属して来たタルガスリム用のシェーファー スリムタイプ専用コンバーターの写真を追加しました)
ボディはクロムメッキで美しい銀色に光り輝いています。なおボディやキャップにはライン状の模様が入り(但しボディの一部にライン模様が無く-と言うか切れて-平坦な面が有ります。名入れの為のスペースだったんですかね)ニブ(ペン先)は14金。 なおクリップは小ぶり(これ実用上どうなのよ?なんか中途半端な気も?)でシェーファー特有のホワイトドットが入り金メッキらしく金色に光ってますね。
ちなみに、このペンのキャップは嵌合式です。(クリップと一緒に考えると何か仕様が中途半端な様な?)
本当に良く見ると所々小傷はあるのですか十分、個人的には許容範囲。
(むしろ手に持つとあっという間に指紋べたべた手油ベタベタになって曇るのが困る)
また、あまり前のオーナーが使ってなかったのかキャップにはSHEAFFER 506 XG FINEのシールが貼ったまま残ってました。
(このシールが残っていた為に型番(無いとスペックが調べられんし)や字幅等が分かって買う決心が付いた位です。いや、実際に無いとモンブランと同じでニブ等に字幅が書いていない以上、正確な字幅が分からんですし買う際不便だよな。こう言うの)
付属品の方は茶色の布張りのボックス(内貼りにはシェーファーのメーカー名有り)にサービスインクのカートリッジが袋の中に2個入ったものが付属(中身は蒸発して殆ど無くなっていましたが)ペン内にはタルガスリム用のシェーファー スリムタイプ専用コンバーターが付属していました。
(タルガスリムタイプ専用のってのは後で知りました。見た感じは旧式のゴムサックに一種の板バネを被せたタイプの古臭いコンバーターです。正直、その時は使えるかどうかが分からなかったので舶来万年筆を扱っている店で現行品のコンバーターを買って来ました)
こうやって見るとかなり付属品が残ってますね。当時付いて来たのか分かりませんが、後、無いのは説明書(保証書)位でしょうね。
しかし、何というか外観は私の美的感覚からすると正直ハデ。流石メイドインUSA。まるで昔のアメ車かと言いたい。(人間に例えると例えが悪いですが日本人がアメリカ人に抱く、白人で金髪のグラマーなお姉さんとか。うん、そんな感じ)
(こう言うシロモノって渋いオジサマが使うなら許されるのかなぁTPO的に。なんかそう言うイメージがある。ダンヒルなんかの高級品のライターと同じで…)
ただまぁ海外の万年筆は往々にして表示されている字幅が国産万年筆の字幅より1ランク大きい(海外の細字が日本の中字位に太い)と言われていますが、クロス、アウロラ、シェーファー、ウォーターマンは比較的国産に近いと言われていますし、昔の万年筆は基本的に今より細いと聞いてたい事も有り試しに買ってみるのも良いかなぁと。
試筆用に大量に置かれている(アレは字幅を試すためも有るんだけど)パイロットのカスタム74やサファリなら兎も角、簡単に試筆を許してくれる所は少ないですしねぇ…。
(出来るのかも知れないが自分は凄く気おくれしますが…)
日本の万年筆の大半の見た目(仏壇チックなのはなぁ)が気に入らない私としては、いずれ洋物にでも手を出すかと考えている次第なので、そういう意味も込めて手ごろなお値段で試せる機会と思い購入した次第です。
で、話を戻しますとニブ(ペン先)は上に向かって軽くそり、そのまま本体にあたかも一体化している様に見える(つまり本体内に格納されているんですがね)インレイド(象嵌)ニブと呼ばれるもので、普通の万年筆のイメージに慣れている人は一見奇異に感じるかも知れません。
ただ、このニブ、私が気になったのはむしろそこでは無く(事前にそういうニブだって知っていたので驚きが少なかったってだけです)14金の刻印も確り付いているのに銅製品かと思う位に完全に赤金色って所ですね。ネットの写真を見る限りでは、どんな万年筆でも、ここまで赤金色では無いんですが…。それにペン先に付いたインクを落として見たら何故かペンポイントの周り近くのインクスリットの周りが銀色の様に見える変色をおこしていましたし…。
…しかし、この赤金色。これもしかしてエボナイト焼けって奴ですか?ひょっとしてペン芯がエボナイトで硫化しちゃったの?それにしてはかなり均一で赤金してますが。
それとも金は配合物次第で色は有る程度変わる筈ですから、こう言う14金を使った個体なのか?本当に謎ですわ。
まぁそれは兎も角、試筆。
書いてみるとグランセ(F)や22Kスタンダード(極細)の線より太く、線を引くと万年筆売場によく有る試筆用のカスタム74のFMと同じぐらいの太さになる私のラミーサファリより細い感じ。確かに世間で言われるように国産万年筆に肉薄している感じですね。差はごくごく僅かって感じです。
ただメモ帳に使いたい私としては、そのちょっとの差が気になる理由の一つなんですが。
また本体は、この万年筆も私の場合キャップを挿さないと使い辛い長さなんですが、クロムメッキの万年筆ってのは大概、尻にキャップを挿しても滑って外れやすい様な事が某所に書かれていたのですが、こいつもモロにそうでしたねー。
後、まだインクフローも微妙に安定してない状態。(久しぶりにインクを入れているのと、純正インクで無いって事もあるんでしょうが微妙に滲むかな)
どうしようかなぁ。なんかデザインも含めて使うのになんか憚られる感じなんですよね。
派手なのもそうなんですが、意外と工芸品チックで使うのが怖い…。
もうしばらく試して見たらインクを抜いて洗浄ですかねぇ。
本当に実戦投入するなら、ペンの調整を行ってくれる職人さんの所へ持って行って調整した方が良い気がするし…。後フローも考えると純正インクオンリーで使うべきだよなぁ…。
(ただ本来の収穫としてEF、このメーカならXFですか。極細の字幅なら確かに自分の好み程度の字幅になりそうって事が分かったのは大きい収穫ですね。最悪Fとかでもペン調整してもらえば十分じぶんの好みになりそうですし)
余話
因みにネットの情報では昭和51年に7500円で販売だったそうです。一応物価を調べたらこの時期の大学生初任給が9万4千ちょい。現在の大手企業の事務職の大卒初任給平均が20万4千ちょいって所らしいですすから、お値段からすると現在の万年筆初心者用の安い(金ペン)モデルよりもう少し上位の位置付けだったんでしょうか?
一応、少なくともこのトライアンフシリーズの上にインペリアルシリーズと言う上位シリーズ(このインペリアルシリーズのボディには9金無垢やスターリングシルバーのモデルがあるので多分当時のシリーズ最上位かな?)があって次位に今回のトライアンフシリーズが来て、その中にはニブが鉄ペンと金ペンが有り、この506XGは金ペンの中では低位の部類って分類らしいんですがね。
この辺のイメージからすると、やはり中級モデルの中位の中かやや下位になるのかなと想像しているのですが。
なお、インペリアルもトライアンフも両シリーズとも現在は廃盤。どこぞの業者がネットオークションで、これと全く同じもののデッドストック(当然状態は当時のままの美品)を売りに出しており、その時見た限りではプレミア付きで2万の中後半の値が付いていたようですが。
(そういった特別なのを探さなければ開始で1万円を切った所で普通にネットオークションに出ている感じですね)
まぁ良コンデンションのものが、やたら高かったのは日本国内では506XG自体の玉数が少なくあまり見かけない、と言う記述もネットの中に。自分はその為にプレミアが付いているのかなぁと踏んでいるんのですが…。(実際の所、どうなんだろう)
余話その2
ペン自体は70年代の物ですが、現行のコンバーターは使えますよ。
但し、現行のコンバータもコンバーターの容器がスモークと言うか半透明のグレー系の為、インクを入れても見難いです。インクを見る窓も無いタイプの万年筆に、インクの残量を確認するとき、これはとても見難いと思うのですが…。メーカーは何を考えているんでしょうね?
後、付属していたタルガスリムタイプ専用のコンバーターですが、ちゃんと使える上に水を吸わせても汚れが全く出てこない状態だったんですよね。ペン自体も軽く水洗い程度で完全に汚れが出なくなったし。
前の使用者が正直どんな使い方をしていのかが不明です。
ペン先の汚れが有った割には使用感がないんですよね。
恐らくは何らかのお祝いか、海外の土産で使用者が貰い、その後にもらった人間への義理か好奇心辺りで一回はカートリッジで黒インクを使用。(サービスインクは変色の可能性が無ければ青系統のインクに見えた)で本人の好みに合わなかったのか、国内でシェーファーのインクを扱っている所が少ない(ランニングコストの可能性も多少は有るかな。確かカートリッジ類は、このメーカの独自規格だった気がする)ので実用に耐えなくてお蔵入りになったか。
コンバータの方は元から付いていたんだろうけど、売る時に売主か店側がペンをクリーニングせずに装着した未使用品の可能性が高い?(正直、押す部分に微妙な打ち傷が幾つかとコンバータの上部が擦れたような感じの変色が有るんだがペン先をクリーニングしない人間がコンバーターをいちいちクリーニングしないだろうと。それを考えるとクオリティがメイドインUSAだからと考えた方が、まだ納得するし)
それともコンバーターから考えると逆に祝い&貰ったまでは同じだが幾つかシェーファーの万年筆を持っていて、自分の好みに合わなかったから後日に売ったのか。
後は、まぁ本来の持ち主は未使用で譲り受けた人間が試しに使ってみて、以下同様のパターンも有るよな。
あ、いかん。なんか妄想が…。(苦笑)
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2014年1月27日補記
いや、このペン(Triumph 506XG)を背広のポケットに差し込む機会が有ったんですが。
なんと言うか、クリップ以外の頭部がかなり隠れて見えますね。
そして小さなクリップがさり気無い自己主張を放ちます。
これ若いビジネスマンに合うなーって感じです。いや若くなくても良い。ビジネスマンのポケットに入れて置いて本当に合いますね。服飾文化の違いですかね。こう言う所を考えてデザインされているんだって思いました。
ただし、このボディがクロムメッキってやはり取り出して使う際に目立ちますよね。
これはビジネスマン的にどうなんですかね?
自分が会社員の時は新人教育のビジネスマナーの席で名刺ケースにしても若い者が立派な金属製の物を使うと相手に不快感を催させるので、かえって安っぽいケースで良いんだって注意されたものですが。
それだけビジネスの際の持ち物ってのは気を遣うものですからね。
それとも、こう言う考え方は日本文化特有なんですかね?この辺り知っている人がいたら聞きたいな。
まぁ胸ポケットの万年筆を使う際ってのは最後の時点、契約とかの部分でしょうから、あまり安っぽい万年筆を使っていたら相手に舐められる部分も有ると思うんですが…。
やはり派手な銀や金色の万年筆はどうなのよと。
これは持っている人の風格や人徳による使いこなしの部分なのかなぁ…。
PS.
前にネットに書かれていたのを読んだんですが中国の万年筆メーカーに商談に行った日本のビジネスマンが契約の際にパーカーの万年筆(確かデュオフォールド。それもセンテニアルだった気がする)を出して契約書類に署名したら、それを見た相手側が担当をより上位の人に変えてくれて、その後の商談がよりスムーズに進むようになったって話を読んだ事が有ります。
この場合、相手が万年筆メーカーと言うペンの良し悪しを分かっている人達の話だからこそかも知れませんが、ウォーターマンの万年筆の故事も有りますし、契約(及び調印)の為のペンって、やはり大切だと思うんですよね…。
2014年1月25日捕捉
上記の記事3枚目(一番右)の写真のコンバーターをシェーファー スリムタイプ専用コンバーターと判断した理由ですが…
1番目の理由はネットで諸元を書いている所が有りそれだと直径約6.5ミリ、高さ約60ミリと書かれていましたが、自分のを簡易測定として定規に当てて確認しましたが、直径に関してはどうみても7ミリ前後有りました。
ただ現行のコンバーターと並べて径をみるとほんの少し細いって感じでした。
ですので元の記事の方が間違っている可能性が有るかなと…。
これだけだと根拠が薄弱ですが…。
2番目の理由(こちらが本命ですが…)ですが見た目がそっくりなゴム復元力応用式コンバーターとスリムタイプ専用コンバーターの写真をネットで2カ所程(一つが国内サイト。もう一つが海外サイト)同時に掲載している所を見つけまして、観察したところ、本体に付ける口金の周りの樹脂が…
ゴム復元力応用式コンバーターの方がピンク
スリムタイプ専用コンバーターの方が黒
…と違いが見受けられました。
…但し、確認したサイトがたった2カ所ですし、生産年代の違いによって樹脂の色が変更されている可能性も無きにしも有らずでしょうね。
まぁとりあえず、以上の様に根拠が薄弱で100%確定とは言えませんが、上記2点をもちまして、自分の万年筆に付いて来た付属品のコンバーターがスリムタイプ専用コンバーターと判断した次第です。
もしも、もっと確実な判断方法が有るのを知っている人がいらっしゃいましたら是非、ご教授下さい。m(__)m