乗車禁止は時代遅れ? 銀座のタクシー 40年間区域同じ

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乗車禁止は時代遅れ? 銀座のタクシー 40年間区域同じ

 東京・銀座を中心に平日の午後十時~午前一時に設定されているタクシーの乗車禁止地区指定に、運転手や利用者から「時代遅れ」と不便さを指摘する声が上がっている。区域変更が四十年以上ない上、規制緩和で台数は増えても長引く不況で乗客は減り「需要と供給」は完全に逆転。飲食業界にも「治安面でも、経済的にも利点はない」と不満は大きい。 

 酔客でにぎわう週末の午前零時ごろ、新橋駅近くの路上。川崎市内へ帰宅しようとした男性会社員(58)は、タクシーを拾おうとして乗車を断られた。「ここが禁止地区だと知らなかった。もっと周知するか、乗り場を増やしてほしい」と悔しそうに話し、決められた乗り場へ向かった。

 通称「乗禁地区」が設定されたのは高度経済成長ただ中の一九七〇年。タクシーに乗ろうとする人に対し、今ほどの台数はない。そのため近距離の乗客を拒否したり、法外な料金を請求したりする悪質業者が横行した。

 取り締まるため、タクシー業務適正化特別措置法が施行され、銀座や大阪・北新地に乗禁地区が指定された。違反して乗車させると、三十万円以下の罰金や四十日間のタクシー使用停止といった処分が科される。

 二〇〇二年の道路運送法改正でタクシー事業への参入が自由化され、台数が増加。二十三区内と武蔵野、三鷹両市内で客を乗り降りさせられる営業エリア内のタクシー台数は、〇二年の二万九千三百台から〇七年には三万三千八百台まで増えた。

 一方で、長引く不況で繁華街への客足は遠のいたまま。新橋駅前に車を止めていた個人タクシー運転手(65)は「昔と比べ、車が余っている。乗り場まで歩いてもらわないといけないし、お客さんにもわれわれにもメリットはない」と嘆く。

 銀座のバーやスナックなど約千七百店が加盟する社団法人「銀座社交料飲協会」も乗禁地区の見直しを求め国会や都議会に陳情。神谷唯一事務局長は「規制がなくなれば、店側も客を乗り場まで連れて行かなくて済む」と撤廃を望む。

 ただ、乗禁地区内の乗り場設置と、公益財団法人「東京タクシーセンター」などによる街頭指導で、不適正な客待ちを排除し、渋滞緩和に一定の効果もあった。このため、乗禁地区の見直しは夜間の渋滞をひどくする可能性もある。管轄する関東運輸局の担当者は「規制により秩序が保たれている。乗り場の数や位置の見直しで対策を講じたい」と話している。

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