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「高2で卒業」制度創設
「高2で卒業」制度創設 文科省方針、来年度にも法改正
文部科学省は1日、高校を2年間で卒業して大学入学資格を得られる「早期卒業制度」を創設する方針を決めた。特に優秀な生徒の得意分野を伸ばして早く大学で学べるようにし、国際社会で通用する人材を育成するのが狙い。早ければ来年度の学校教育法の改正を目指す。
現在も高2修了で大学に入れる「飛び入学」制度があるが、高校中退扱いになる上、手続きが複雑で、1998年以降、6大学で約100人の利用にとどまっている。
4月の政府の国家戦略会議では、日本の成長には教育改革が急務との指摘が相次ぎ、小中高校の「6・3・3」制の見直しや、大学入学に年齢制限がない米国やフランスを参考にした検討が文科省に求められていた。
文科省は制度創設により、科学技術など特定分野で才能を持つ生徒が、大学の専門教育や研究に早くから入れることや、長く海外留学しても就職に支障が出ないなどのメリットを想定している。
だが、教育関係者には「エリート優遇」との批判や「受験競争の低年齢化を招く」といった懸念も強い。文科省は学業成績やスポーツ、芸術で特に秀でた場合に限ることで対象を広げすぎない考えだが、制度設計をめぐって曲折も予想される。
一方、高校卒業に必要な単位取得について、2年で同等の学習時間をどう確保するかといったカリキュラム上の課題もある。文科省内では6年制の中高一貫校を、5年で卒業する生徒が中心となるとの見方が有力だ。