もうひとつのオリンパス内部告発問題

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もうひとつのオリンパス内部告発問題


もうひとつのオリンパス内部告発問題http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/12/09/%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E5%86%85%E9%83%A8%E5%91%8A%E7%99%BA%E5%95%8F%E9%A1%8C/「子供が学校でやるように勢いよく手を上げて」賛成した――。過去のM&A(合併・買収)の疑惑を指摘したことでオリンパス社長を解任されたマイケル・ウッドフォード氏(51)は10月14日の取締役会の様子を詳細に述懐している。菊川剛会長(当時)の動議には取締役の全員が即座に賛成。わずか8分で決まった解任の後、取締役の1人が詰め寄り、携帯電話と家賃補助を受けているマンションのカギを返還するよう求めたという。オリンパスについて「経営の中心が腐っていた」と厳しく糾弾した第三者委員会の報告書でも、ウッドフォード氏が「会社トップが長期間にわたってワンマン体制を敷き、異論を述べることがはばかられる雰囲気が醸成されていた」とする風通しの悪い企業風土で「イエスマン」ばかりの取締役から排除されたことが分かる内容になっている。「風通しが悪く意見を自由に言えない企業風土」の被害者であると主張するのは、内部告発問題でオリンパスと係争中の同社社員の浜田正晴氏(51)も同じだ。検査機器の営業を担当していた2007年6月に上司の問題行動を社内のコンプライアンス窓口に通報したことで人生が変わった。窓口担当者は守秘義務に反して浜田氏の通報を上司に報告、浜田氏は4カ月後に専門外の閑職に配転となった。浜田氏は元の職場への復帰と損害賠償を求めて提訴し、今年8月31日の高裁判決で「配転命令は報復が目的で人事権の乱用」と認められて逆転勝訴したのは報道の通りだが、その後も会社側は最高裁へ上告中で処遇は変わっておらず、「上司が思いついたようにデータ入力を指示すれば、それをただひたすら打ち込んで誰とも会話のないまま8時間。無言の時間が流れ、何もない日々」で4年以上が経過したと本人は主張する。高裁判決で勝訴しても、会社の損失隠しが発覚しても、第三者委員会が報告書を出しても、「社内は何も変わらない」。ただ、報告書では、オリンパスのガバナンスの問題点の1つとして、浜田氏が利用したコンプライアンス窓口に不備があったことを明確に指摘している。それによると、損失隠しを主導したとされる山田秀雄・前常勤監査役がコンプライアンス窓口の拡充に強く反対し、閉鎖的な制度になった。今後、幹部による不祥事を防止するために「外部に窓口を有する通報制度を構築すべき」とし、同社の内部通報制度の改善をはっきりと求めている。高山修一社長は、第三者委員会の報告書について「極めて厳粛に受け止める」と述べた。今後、社外有識者の「経営改革委員会」を設置してガバナンスの改革に取り組み「風通しをよくする」と述べたが、報告書の提言に全面的に従うならば、浜田氏の処遇についてはどのように考えているのだろうか。報告書では、コンプライアンス・ガバナンスの改善は「最終的には関係者個人の自覚と責務の真剣な実行」として、「形式」ではなく中身が重要だと強調している。これまでのところ高山社長は、浜田氏との係争と同氏の処遇について「上告中」を理由に、同社のガバナンス問題との関係を明確にすることを避けているが、報告書を尊重するならはっきりと見解を示すべき部分ではないだろうか。(写真/ロイター)http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/12/09/%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E5%86%85%E9%83%A8%E5%91%8A%E7%99%BA%E5%95%8F%E9%A1%8C/
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