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塩野七生さんの真心からの提言

 イタリアにお住まいの作家、塩野七生さんは、「震災・津波・原発事故」の国難に見舞われた我が同胞に対して、「文藝春秋」誌上で「日本人へ」と題して、真心からでた直言と提言を毎号されている。拍手を送りたいと思う意見が一杯あるので、そのうちのいくつかを紹介したい。

「がんばろう日本」はどこに行った?  文藝春秋12月号(クリックで拡大できます)


(1) 日本は必ず復興する。この先に長い人生が控えている子供達が安心して喜んで住める街にしよう。(6月号)
→ イタリアの週刊誌に被災地の子供三人を写した写真(2歳の男の子、5,6歳の女の子、10歳くらいの少年)、が掲載されて、イタリア人記者がキャプションに『面構えがいい。日本は必ず復興する』と書いているそうです。被災地では泣くになけない被災者が多いのは翔年でも想像できる。この子たちのために復興することは、我々大人の責務ではないだろうか。

(2)指導者に求められる資質は次の五つである。知力。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。(7月号)
→ 民主党政権の前の二人の総理は、残念ながらリーダーとして相応しくなかったので、ふるいにかけられて去っていった。野田総理が被災地復興、公務員改革、税制改革、年金改革、TPP参加、一票の格差解消(政治改革につながる)などの難問に、蛮勇を奮って立ち向かってくれるかに注目している。
 一方、野党の政策提言にも国民は目を光らせておかなければならない。例えば自民党の小泉進次郎青年局長は11月17日、党本部で講演し、「民主党によるTPP(環太平洋パートナーシップ協定)には反対だが、自民党が与党になったら批准する、こんな論理が通用するはずがない」と、党執行部のあいまいな卑しい野党的姿勢を批判した。若いがこういうことをキチンと言ってのける背骨の真っすぐな政治家がもっと出てくることを期待したい。

(3)国難に立ち向かうために、5年間とでも期限を決めて、与野党の壁を取り払って連立政権をつくる。(5月号)
→ 翔年は今でもこれが一番重要なことだと思っている。現時点で最もふさわしいと思える復興を優先した政策のもとに政府を作ったらいい。国会議員はどうもそうではなく、我が身のことや自党のことにご執心なのが腹立たしい。その故もあって政策決定が異常に遅くなっている。

(4)宗教法人への課税をする。未曾有の国難の時期、ゆえに被災者から税金を取るわけにはいかない今こそ、宗教者たちにも応分の負担を願うのは理にかなっている。(5月号)
→ 我が国は多神教の国で、精神の導き手と称する宗教団体の数なら多い。宗教界も我が国が蒙った国難の大きさを思うなら、応分の負担をしても神様はお怒りにならないと思う。我々の社会を実際に動かす原動力は税金なのであるから。
一つ付け加えるなら、政治家からも税金をとったらいいと思う。政治家が政治活動費として集める寄付金?(パーティー券等も含む)は課税されていない。課税されない仕組みなので、当然税務所の厳しい目を免れている。それをよいことに、何だか政治団体の資金は怪しげな金の出し入れをしたり、不正の温床になったりしている。この際、政治家にも応分の税負担を求めるのはどうだろう。国会議員には一人当たり、税金が年間1億1357万円も支払われているのだから。

(5)福島産の食品や生産物(橋桁、花火など)や避難している人々への拒否現象は恥ずべき言動だ。誰かがはっきりと言うべきだろう。(8月号)
→ 塩野さんならではの指摘ですね。よく言ってくれたと思う。理屈に合わない恐れから、最も困難な状態にある同胞に酷い仕打ちをしていることに気がつかない人たちが多い。マスコミもそんな仕打ちに加担していることがある。
 
(6)諸外国から締め出しを食っている輸出向け食品を、日本のデパートで売り出す。(9月号)
→ 「50歳以上は産地表示を気にしない運動」が面白いのではないか。国民の努力で被災地の困難のいくらかでも、なんとか取り除いてあげたいと思う。


(7)農水省は日本食品を締め出している国々を列挙するだけでなく、それらの国に輸出できなくなって困っている製造元の連絡先も列挙してはどうか。(9月号)
→ これも塩野さんならでは指摘です。何とか救える手立てを考えたいという思いから出た提言だと思います。

(8)私(塩野さん)自身、帰国の際に抹茶アイスクリームの素、三陸地方のわかめも大量に求め、群馬産のこんにゃくの素(これも粉状)、神奈川産の納豆、長野産のそば、そして宮城や福島さんの蒲鉾まで買う。それらを満喫しながら、死ぬまでに書きたいテーマをガンガン書く。何で死のうが知ったことではない。少なくとも、作品は残して死ねるのだ。(9月号)
→ 何とも勇ましいおばあさまだ。自分にできることがあったら何でもしようという精神は凄い。日本人に自助努力を迫っている迫力を感じます。我々もこういう時こそ、老人パワーを発揮すべきと思います。

(9)首相と大臣の違いは何か。首相退任後の小泉氏から聞いた説です。
「政策を進める途中で大臣は、あちこちから攻撃されてフラフラになる。その時に首相が出て行って、やはりヤル、とはっきり言う。すると大臣もフラフラから立ち直り、それまで攻撃に熱中していた側も、観念したのか静かになる。」(11月号)
→ リーダーはこうでなくてはならないと思う。あのような明るくてシャンとしたリーダーを待望する。

(10)「がんばろう日本」はどこへいった? 各地で起こっている放射能騒ぎに至っては、醜悪以外のなものでもない。「おしゃもじ」が「放射能測定器」に変った一昔前の主婦連を思い出してしまった。(12月号)
→ 塩野さんは同性に厳しい。特に感情論で動く女性には常に論理的思考で行動するように呼びかけておられる。放射能に絶対安全を求めて、知らず知らずの内に加害者になっている潔癖症の人たちへの警鐘は鋭いと思う。子供の幸せを願う母の心は強くて美しいが、わが子だけに目が行くのではなく、出来れば困難の中で必死に生活している母子がいることにも、思いを致して欲しいと願う。


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