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ダウ反発

9日の日経平均は8944.48(-153.08) 雲 基準線 転換線の下、 ボリンジャーマイナス3σ8943の近辺。 MACDは下落、 RCIは底。窓をあけて(四空になっているのに注意)下落したが、8600近辺から戻して長い下ひげを出した。現在の水準がPBR一倍前後で、昨年9月の安値が8796であり、大きな節目に思われる。下げの勢いは依然異様に強いが、やや強すぎてギャップをあけていて行き過ぎの感があり、いったんはこのあたりでとまり、月足転換線9559あたりをめざして戻しを試してゆくことが期待されるが、為替が落ち着かないと、戻りきるのは至難だろう。

ダウは11239.77(+429.92) 雲 基準線 転換線の下、ボリンジャーマイナス2σの下、 MACDは下落、 RCIは底。週足は雲の下限10950を回復。中期の節目を守った形。月足は基準線を維持しており、目先も中期も下落基調であるのはかわらないが、この水準を守れれば、ながい下ひげを出し、当面下げ止まることが期待できる。

ドル円は76.94 雲 基準線 転換線の下、ボリンジャー マイナスσの下、MACDは下落。再び円高基調に戻り、77円を割り込んできている。アメリカの金融緩和が続くとなれば、円高基調になることは当然であり、中期、長期の円高トレンドは変わらない。
 
FOMCが、QE3は打ち出さなかったものの、低金利を2年間継続という方針を打ち出したのを好感してダウは400ドルを越す上昇。しかし結局時間軸をのばす以外に妙案がないことを露呈した形でもあり、下落が完全に止まるかどうか。とはいえS&Pはブッシュと密接なつながりがあるといわれており、今回の格下げには政治的思惑がまとわりついているようだ。オバマ大統領がこれに感情的に反発するだけで、具体策を提示できなかったことが、今回のダウの暴落の背景のようだ。背景にはもちろんアメリカの財政収支の問題、ドルの信認の問題があるとはいえ、今回の暴落が直接には政治的な要因が濃厚であって、ファンダメンタルズの悪化を映したものでないのであれば、次期のクオーターの企業業績の回復が鮮明になってくれば、ダウはペースは鈍いにしても上昇基調をとりもどすのではないだろうか。ただ弱いアメリカ経済の状況が続く限り、低金利継続が続くため、円高圧力も続くため、日本の輸出産業は厳しい立場におかれるだろう。日本が後をおえるようになるにはダウがかなりもどってこないと難しかろう。
一方イギリスの暴動が不安を広げているが、ヨーロッパの金融リスク、ソブリンリスクの方はなかなか出口がみえてこないのは事実だ。もっとも直接には現在の保守党ー自由党政権のあまりに強硬な財政緊縮策の影響があると思われる。財政赤字の縮小だけをめざし、成長を促すのに失敗すると、社会的な格差が広がる一方になり、政治的な不安定さが増大するが、それがまた政策の余地を狭めてゆくことになってしまう。反面教師とすべきであろう。
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