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円が対ドル3週間ぶり安値に急落、79円台

  8月4日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では円が急落し、対ドルでは約3週間ぶりの安値となる1ドル=79円台半ばまで水準を切り下げた。政府・日本銀行が午前に3月以来の円売り介入に踏み切ったのに続き、日銀は2日間の予定を繰り上げて開催した金融政策決定会合で追加緩和を決定。当局の円高阻止に向けた姿勢が鮮明となった。
  この日のドル・円相場は朝方に76円97銭を付けたあと、77円台前半でドルの上値が重い展開が続いていたが、午前10時すぎに政府・日銀が実施した円売り介入でいったん78円台を回復。円は午後にかけてじりじりと水準を切り下げ、日銀の会合結果発表後は一時79円48銭と7月14日以来の安値を更新した。
  みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、米経済指標の不振を受けて、ドル・円相場が77円台を割り込むパターンが定着しつつある状況下で、日本の当局が「本腰」を入れて対応していくという明確な意思表示を示す格好になったと説明。今後も米国発の材料などで円高に振れる局面が見込まれるが、「日銀との合わせ技」で断続的に根強く阻止していくのではないかとみている。
  日銀はこの日に開いた政策決定会合で、国債や社債、指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)など金融資産買い入れ額を「10兆円」から「15兆円」に増額。また、固定金利オペを「30兆円」から「35兆円程度」に拡大した。政策金利は「0-0.1%」に据え置かれた。
           断続介入の思惑
  野田佳彦財務相は午前10時すぎに緊急会見を開き、政府・日銀がこの日午前の外為市場で円売り・ドル買いの単独介入を実施したと発表した。政府・日銀による為替介入は、3月18日に6925億円の円売り・ドル買いを実施して以来となる。
  ドル・円相場は今月1日に一時76円30銭と、円が3月17日に付けた戦後最高値の76円25銭に接近。その後も78円を割り込んだ水準での取引が続き、3日には日経平均株価が9700円台を割り込むなど、3月11日に発生した大震災からの経済復興が円高によって圧迫される懸念が高まっていた。
  クレディ・スイス証券外国為替調査部の深谷幸司チーフ通貨ストラテジストは、日本の景気にとっては「77円も78円もあまり意味がない」として、ドルが80円を上抜ける必要があり、引き続き介入が実施される可能性があると予想。「円をどんどん買うというインセンティブ(動機)自体は落ちてくると思う」としていた。
  また、野田財務相は介入の際の会見時に「最近の為替市場は一方的に偏った円高の動きが続いていた。投機的、無秩序な動きに対しては断固たる措置を取らなければならない」と言明。その上で、「この動きが続けば震災からの回復基調を示している日本経済や金融の安定への悪影響も懸念された」と、介入に踏み切った理由を説明している。
  自動車メーカーのマツダの光田稔執行役員はこの日に都内で行われた新型車の試乗会で、政府・日銀の介入について、「ポジティブな動きは歓迎」とした上で、「80円、85円でもきついが、ポーズでも、経済界は何らかの動きを政府に求めていたのではないか」と発言。さらには、「不安定な状況をどうにかしてもらいたい」と述べている。
          米国発の材料を警戒
  一方で、米国では5日に景気動向を見極める上で注目度の高い雇用統計の発表、来週9日には連邦公開市場委員会(FOMC)が控えており、市場では引き続き警戒感が根強い。
  JPモルガン・チェース銀行債券為替調査部長の佐々木融氏は「ドルの予想にとって一番重要なのは米国が利上げをしないということであり、そこが先延ばしになるとますますドルが反発するタイミングが遅くなる」とし、ドル・円のリスクは引き続き下方向にあると指摘。足元の米指標の弱さを受けて、JPモルガンは米国の利上げ時期の予想をこれまでの2013年初めから同年半ばに変更している。
  3日には、米供給管理協会(ISM)が発表した7月の非製造業総合景況指数が落ち込み、同日の米国債市場で一時は30年債利回りが昨年10月以来の3.80%割れとなり、10年債利回りも2.6%台と、昨年11月以来の水準に急低下した。
  7月の米雇用統計については、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値で、非農業部門の雇用者数は前月比で8万5000人増が見込まれている。
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