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為替レートの適正水準と金融政策

 グローバル経済が広がり、資本移動が自由化した現在、為替レート(=中央銀行の通貨供給量)の適正水準は、その国の物価上昇率が潜在成長率に応じた適正範囲になる水準である。

 

 日本は過去20年、明らかにその水準より円高気味(つまり諸外国比でデフレ気味)で推移。 こういうことは政治的恣意的に起きる現象であり、市場の歪みを蓄積する現象である。 ゆえに、いつかは大きな揺り戻しが来る。 円高・デフレで潜在成長率は低下していくのだが、潜在成長率が低下した経済弱者が通貨高で輸入品を安く買える、潜在成長率低下で経常赤字国になった貧者が通貨高で輸入品を安く買える、、という状態は持続不能だから。

 

 だから、どの国の中央銀行も物価上昇率を適正水準に保つべく通貨供給量を調整する(=インタゲ政策)。 インタゲ政策で、物価上昇率を潜在成長率にフィットさせれば、毎年の成長率も潜在成長率から大きく乖離しなくなり、それによって潜在成長率は漸増していく好循環が生まれる(なぜなら、バブル、長期デフレのロスがなくなるから。為替レートの歪み拡大によるロスが無くなるから)。 これはつまり、市場原理にフィットさせることで、もたらされる好循環である。

 

 日銀は自爆的なデフレ政策を早く止めるべき。 諸外国なみの普通の金融政策を行うべき。

 

 グローバル経済に対する無理解、もしくは90年代以降の左翼官僚台頭による自爆政策から、ボタンの掛け違いが拡大したわけだが、今ならば、まだ、そこから復帰出来る。

 

補足)左翼官僚台頭(団塊世代”以降”の世代への権力シフト)で導入された典型的自爆政策として「ゆとり教育」路線があります。 近年、財務官僚OB発言も左翼的なものが増えている(榊原氏等)。

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