TAROSSAさんのブログ
S&Pとムーディーズが武田薬品の格下げを検討
スタンダード&プアーズ(S&P)とムーディーズ・ジャパンは武田薬品工業の格付けを引き下げる方向で見直すそうです。
武田がスイス製薬大手ナイコメッドの買収で6千~7千億円程度を借り入れることにより、財務の健全性が低下する、とみているようです。
現在の格付けは、S&Pが「AA」(上から3番目)、ムーディーズが「Aa1」(上から2番目)だそうです。
株価には影響するでしょうかね。
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関連銘柄:
武田薬品工業(4502)
【4502】武田薬品工業は、
「武田薬品工業が29日発表した2010年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比5.5%減の7140億円、最終利益が同24%減の1442億円と、減収減益となった。
米国で多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」や糖尿病治療剤「アクトス」が伸長したほか、国内でも抗癌剤「ベクティビックス」など6製品を新発売し増収要因となったが、米国で特許切れした消化性潰瘍治療剤「プレバシド」の減収などが大きく響いた。」
わけですが、 今回の買収は、開示の日英両方を読みましたが英文のほうが詳しく書かれており、
どうもAmortization of goodwill のれん償却額が大きな負担となり、
一層業績は悪化すると思います。
短期的にみれば、のれん償却額が大きいでしょうから財務的な影響は大きいんでしょうね。
中長期的にみれば、売上高の拡大とともに利益拡大も見込んでいるんでしょうね。
既に1週間ほど前からニュースになっていた案件ですが、今のところ株価はそれほど反応していないようです。
利益剰余金 2,272,067 千円
ということで、借金は必要なくキャッシュで全部まかなうようです。
社長の会見でもそのことが言われたが、英訳されてないのか?
それと、新しい会計基準ではのれん代は発生しなくて、毎年の損金にはならず、
むしろ、一括での処理になります。
もっとも、今度の税制改正で損金が7年から9年に繰り越せるので、
そこの処理をどうするか?
借入する必要がないのであれば、格付けを引き下げる大きな理由の一つがなくなりますね。
のれん代のことはよくわかりませんが、会計上も計上しなくてもよいのでしょうか。
であれば、なおさら財務上痛まないような気がするんですが。。。