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ヨーロッパ通貨戦争の主戦場へ

ひとりごと日記です。

 

先輩が

 

「自粛ばかりしていると、景気が悪くなるので芝刈り(ゴルフのこと)でも行くか~」

 と誘ってくれた。

 

何となく、行く気分になれず丁寧にお断りした。

 

普段なら、メンバー同伴でもなかなか予約が取れない名門ゴルフ場が
メンバーの紹介だけで予約が取れたと言っていた。

 

なるほど・・・

 

日本が大震災と原発事故などで大変なことになっている間に
世界経済も緊張が続いている。

 

アメリカは、5月16日までに議会が認めないと
もう借金ができない。政府機関が閉鎖になる。

なんとか妥協して解決することは期待できる。

 

世界金融危機の出発点でもあるアメリカの住宅問題は改善してない。
住宅の25%を超える借り手が
アンダー・ウォーター(家を売ってもマイナスになる)の状況にある。

 

NYダウは、株価収益率でみても割安感がない。
S&PとVIX指数を見ると
トライアングルがそろそろ限界にきている。

 

サイクル分析で見てもNYダウは割高感があり
11,000ドルくらいまで調整する可能性はある。
少なくとも、割安感は感じない。

 

(もちろん、どうなるかわかりません。)

 

中国は、食料品の値段のシールが上から重ねて
貼り付けられるくらいインフレが深刻化している。

 

中国の政策当局は、引き続き金融引き締めを継続するだろう。

アメリカがQE2(2010年11月)で大量のドル紙幣をバラまいたので
それを吸収するために中国も人民元を大量に印刷した。


結果、バブルとなり金融引き締めを強化している。

 

中国は、中華人民共和国香港特別行政区(通称:香港)で
ドルペッグ制をとっている香港ドルを流通させているので
ややこしいところがある。

 

そして

 

ここにきて、ヨーロッパの雲行きが怪しくなっている。

 

ギリシャ、アイルランド、ポルトガルは実質アウトになった。
ギリシャは、国家債務の30%くらいを「ゴメン!」と言って
許してもらおうとしている。

 

ポルトガルもギブアップ宣言をしている。

 

今回の満期の償還はメドがついていたが
6月の満期の償還は手当がつかないので

あきらめた・・・

 

5,000億~6,000億の国債の償還が支払えない。
日本の1年間の40兆円の国債発行に比べると
少なく感じる。

 

ポルトガルのヨーロッパ経済に直接与える影響は
比較的少ないかもしれない。

 

問題は、次のスペインになる。(ここにくると話は大きくなる。)

 

最新金融兵器を保有するヘッジファンドのロボット精鋭部隊は
次のヨーロッパ通貨戦争の主戦場をスペインと考え
戦略を組み立てているかもしれない。

 

スペインは、大国なので
実力のあるヘッジファンドといえども簡単には突破できない。
総力戦になるだろう。

 

スペインは、観光、ワインなどの武器を持つが
サブプライム問題の表面化により不動産バブルが崩壊した。

 

不動産ディベロッパーは、売れ残り物件を抱えている。
当時、スペインの銀行の貸出債権50%以上が不動産関連と言われていた。

 

その傷跡が残っている中で、今回のECBの利上げ動向は
変動金利の多い住宅ローンの借り手には
金利負担が増え消費にマイナスになる。

 

スペインの景況感指数も低迷が続いている。
直近の3月は93.9⇒90.9と悪化している。

 

失業率も依然として高い水準にある。

 

スペインを支援するヨーロッパのEFSF(欧州金融安定ファシリティ)も
長期投資家の常識を持って中味をみれば、インチキであることがわかる。
SPV(特別目的事業体)は変なもの。

 

もし国債の償還ができなければSPVが社債を発行して
対応しましょうと言った感じのもの。
その社債は政府が保証しますよ~


(だんだんわからなくなってくる。)

 

釣鐘を大砲のように見せかけて
並べているような感じもする。

 

イメージで書くと、スペインの発行する債券を
スペインも一緒になって保証しましょうと言った感じ。
ギリシャ、アイルランド、ポルトガルも保証してくれている。

 

また

 

EU共通債券(欧州共通債券構想)は、問題が多い。

 

中国についても
ギリシャ国債のときのように
既発国債を先物で売って、新発国債を買って

「買っていますよ~」とアピールするかもしれない。


(実質的には、買っていないのであまり期待はできない。)

 

債務残高のGDP比率などを見ても
今のところスペインは大丈夫に見える。
最近、スペインに行った人に聞いても「表向き」大きな変化はない。

 

しかし

 

ヘッジファンドが総力戦を仕掛けると
どうなるかわからない。

 

そうなれば守勢に立つ、ユーロ圏も一枚岩ではない。

 

わたしも好きな小説家、司馬遼太郎の
戦国4部作の最終編小説「城塞」のような感じで
まとまりがない。

 

ヘッジファンドは、どこかで
ひび割れ(弱い部分)があると
一挙に攻撃してくる。

 

そのために通貨ユーロを高くしておくと
勝った時の儲けが大きい。

(為替の動向については難しいので、くわしくは専門家へ)

 

NY大ルービニ教授:ギリシャは債務再編へ-スペインも続く恐れ

 

ルービニ教授は

 

「ギリシャが倒れたとき、人々はポルトガルは違うと言った」
「今はスペインは違うと言っているが、私にはスペインが違うという確信がない」

 

(4月15日 ブルームバーグニュースより)

 

ルービニ教授の警鐘のように

 

ヨーロッパ通貨戦争の主戦場がスペインになったとき
長期投資家は、中東問題に加えヨーロッパの金融情勢にも
目配りが必要になると思う。

 


 

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