No.460 日経平均３６１円今年最大の下げ２カ月ぶり安値

[ぷよすけさん]

５連休明け６日後場の日経平均株価は前週末比３６１円７１銭安の１万６９５円６９銭と大幅反落。下げ幅は今年最大となり、終値ベースでは３月１１日以来、約２カ月ぶりに１万７００円を割り込んだ。後場寄り直後にはやや下げ渋る場面があったものの、円の高止まりに戻りは鈍く、次第に軟化。「欧州時間が迫って警戒感を強めた」との指摘もあって一段安となった。東証１部の出来高は２５億８５９０万株。売買代金は２兆２６３億円に達し、ＳＱ（特別清算指数）算出日を除くと０９年５月７日以来の２兆円超えとなった。騰落銘柄数は値上がり１３５銘柄、値下がり１５２３銘柄、変わらず１８銘柄。

　大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「１－２月の調整と同様の流れを形成するなら、１万５５０円－１万６００円程度まで調整することになる。目先的にはギリシャの財政赤字削減策が可決できるか否かが焦点となるだろう。一方、欧州のソブリンリスク警戒で大きく下落したが、実際にはまだ何も起こっていない。株価は米国を中心とした景気回復が前提条件であり、あす発表の米雇用統計が内容次第で支えになる可能性は高いだろう」と指摘している。

　業種別では、１１年３月期連結で減益予想の飯野海 など海運株が値下がり率トップ。三菱ＵＦＪ など銀行株が売られ、クレセゾン などノンバンク株も下押した。大和証Ｇ など証券株や、Ｔ＆ＤＨＤ など保険株もさえない。三井不 など不動産株も下落した。三井物産 など商社株も安い。ＪＦＥ など鉄鋼株も軟調。個別では、１１年３月期連結で２ケタ減益予想のＪＳＰ 、ＵＢＳ証が投資判断を引き下げた日本ＣＭＫ が売りに押され、持分法適用会社のＣＭＲＥ が民事再生法を申請したケネディクス も停滞した。

　半面、個別で、ユニペット （監理）はユニチャーム によるＴＯＢ（株式公開買い付け）価格にサヤ寄せする形で急騰。１０年１２月期連結業績予想を上方修正したノーリツ も継続物色された。１０年３月期連結業績予想を上方修正した理想科学 、新電元 、稲畑産 なども高い。１１年３月期連結で営業益２．２倍予想のマックス 、営業益３．５倍予想のＤｅＮＡ なども買われた。ＵＢＳ証が投資判断を引き上げた昭シェル もしっかり。なお、東証業種別株価指数は、全３３業種が下落した。

提供：モーニングスター社