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税収見込み外れで、禁断の国債発行か

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● 【本日のニュース】/税収見込み外れで、禁断の国債発行か
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歳入面では09年度予算で当初46兆円を見込んでいた税収が、企業業績の悪化
で大幅に落ち込む見通しだ。8月末までの税収の累計は前年同月比73%。企
業の9月中間期決算が振るわなければ「40兆円割れもあり得る」(財務省幹
部)。


(2009/10/07付日経速報ニュースより抜粋)


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【ニュースの深層】8月末から日本株“だけ”が軟調な理由とは
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸です。



■鳩山由紀夫首相の公約であった“国債発行しない”がいきなり破られてし
まいそうな勢いです。


当初見込んでいた税収が46兆円。それが、企業業績の悪化で40兆円を割り込
むかもしれない。一方で、こども手当など歳出がかさむ厚生労働省は、
8月末の麻生政権時に比べ5兆円もの概算要求を増額しています。


無駄遣いをなくすと言って削った金額は2.5兆円。



■私も小さな会社を運営しているので分かりますが、売上(=税収)の見込
みが2割弱も外れ、さらにコスト削減もままならない。しかし、必要経費だか
らといってその分は増額する。


こんなことをしていたら、即座に破綻です。


ここ1年、企業は“現金”確保に走ってきました。それは増資であり、株主
資本。つまり、企業側としては「返さなくても良いカネ」ということになり
ます。


しかし、国債は借金。国民から借金をしても、いずれ返さなくてはなりませ
ん。それを否定して民主党政権は発足したわけです。



■それでも、事態は借金に頼らざるを得ない状態になっている。これをどう
打開すればいいのでしょうか。


そもそも、国が借金をしたとしても、集めたマネーを子育て支援等でまた返
す、というのは一体どういうことなのか。もう漫才の世界です。


発足1ヶ月で、もう公約に黄信号がともり始めている。しかし、こんなこと
はすでに分かっていることです。だからこそ、私は実行されるにしても“時
限立法”だと考えるべき、とお伝えしてきました。



■すでに株式市場の世界では、こうした漫才が繰り広げられている日本は愛
想を尽かされてしまっています。


発足後、世界の株式市場が軒並み上昇する中で、日本株だけが取り残されて
しまっているのですから。


一方、高い支持率に代表されるように、日本の大衆感覚は世界と随分乖離し
てしまっています。



■政権を担ったばかりの民主党に過大な期待をするのは難しいと考えておく
べきです。最初の4年間は、政権を担うということに慣れてもらうという程
度に見ておくべきでしょう。


しかし、投資の世界はそれほど悠長に構えていては、資産が目減りしてしま
うばかり。世界を目に向け、より投資の発想をグレードアップしていく必要
がある厳しい時代に突入したと考えるべきです。自衛策を講じた投資家とそ
うしなかった投資家とでは、数年後大きな大きな差が出て来ると考えます。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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