COTOSSAさんのブログ
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内部統制関連の記事
内部統制関連のまとめの記事も増えている今日この頃。
上場企業の内部統制報告制度はその開示が6月から始まっているところ。10日の日経朝刊@1面にもあるように、今回は56社が「問題あり」の結果を公表。kれは2627社中の約2.1%に相当。
規模別では31社が売上高200億円未満の会社。200億円以上400億円未満では9社。
個人的には、これらの会社の監査法人別の分布を見てみたい。
>>どなたかそんな切り口からの整理がされているページをご存知の方がいらしたら是非教えて下さい。
売上高5000億円を超える企業では2社。ダイキン工業とセイコーエプソン。
セイコーエプソンの原因は中南米の子会社で昨年末発覚した不適切な会計処理による。
売掛金の過大計上などで約40億円超の不適切処理になっていたとのこと。
かなりの規模だ・・・(^^;
その他にもビジネスブレイン太田昭和の人材派遣子会社の繰延税金資産。
ソリトンシステムズは税額計算などで問題が判明したのに伴い、経理部門を追加採用。
原因別では下記となっている模様(日経朝刊16日)
決算財務報告プロセスの不備 33社
経理部門の人材不足など人的問題 29社
不正・不適切な会計処理 11社
尚、米国では導入初年度04年度比率は16%が問題ありとの開示をしたのに比較すると、日本はかなり低い率。
面白い記事だな、と思ったのは、株価への影響の点。
開示翌日に問題がある企業の株価が成立した49社では、騰落率が日経平均株価の騰落率を下回った企業は27社、上回った企業が22社となっていたようで、内部統制の問題は必ずしも売りにはつながっていない模様。
米国の場合は、初年度の問題を2年目に直した企業の株価は適用開始前に比べて平均25%上昇しているようだが、2年連続問題があった企業の株価は5.7%下落したとのこと。
2年目からは厳しくなる?!
又、事前に管理体制を刷新した企業も多く、
○IHI
事業部中心だった原価管理を各事業部と本社の財務部でダブルチェックする体制に変更。
想定街の追加費用発生を防ぐ。
○大正製薬
営業体制について、人事刷新、市場の実勢に合わせた販売体制を整備。個人に依存していた営業を組織的に管理できるように変更。
コスト的な負担は企業にとってはかなり大きく、
日本製鋼では3年間で約22億円。約8割がコンサルタント費用や監査報酬とのこと。
日立製作所は05年から子会社を含め合計1000人余りが準備作業に着手し、06年末に人件費も含めて100億円以上かけたとのコメントがあったらしい。
そしてこれは金融庁から開示を控えるように要請があったとか。
なんだか・・・・・
(金融庁は米国よりも負担軽減する制度を検討していたため、と書かれているが。。)
まぁ、、、コストはかかるだろうな、と思う。
一般的背景として、今回は監査報酬金額が、4半期決算の導入や内部統制の関連でかなりかかっている模様。
因みに、日本と米国のルールの違いが17日の記事で出ている。
日本
「重要な欠陥」「不備」の2分類
経営者が内部統制を評価、監査人がチェック
全上場企業に一斉適用
米国
「重要な欠陥」「重大な不備」「軽微な不備」の3分類
監査人が内部統制を直接評価し報告
小規模会社の内部統制監査は延期中。今年12月以降の提出分から適用予定
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こんにちは。
>ある会計士から聞いた話ですが、企業が内部統制の仕組み作りに取り組んで、問題なしと評価したものを、現実に問題が起こっていないのに会計士からNOとは言いづらいとのことでした。
なるほど・・・・・・・・・・・
決定的な事象がおこっているのが一緒にないと、指摘もしにくいということですかね・・・・
決算処理間違いがあった、とかいうのは明らかですけどね。。
>おそらく監査法人側もそんなに厳しくは見ていなかったものと思われます。
むーーーー。。。
ある会計士から聞いた話ですが、企業が内部統制の仕組み作りに取り組んで、問題なしと評価したものを、現実に問題が起こっていないのに会計士からNOとは言いづらいとのことでした。
おそらく監査法人側もそんなに厳しくは見ていなかったものと思われます。