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【投資脳のつくり方】黒字転換を果たす、株高期待企業はどこだ?

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【本日のニュース】/トヨタ、2期連続営業赤字の公算
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トヨタ自動車の2010年3月期(米国会計基準)は、本業のもうけを示す連結営業損益が二期連続で赤字になる見通しだ。世界的な景気悪化で自動車販売が低迷するうえ、円高で輸出採算も厳しく、赤字幅は5000億円超となる可能性もある。連結販売台数(日野自動車、ダイハツ工業を含む)は650万台前後と、六年ぶりに700万台を下回りそうだ。生産体制の見直しや合理化を強化し、11年3月期の黒字回復を目指す。


(2009/04/12日本経済新聞朝刊7面より一部抜粋)


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【ニュースの深層】黒字転換を果たす、株高期待企業はどこだ?
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。



■トヨタ自動車が、今期10年3月期に2期連続で営業赤字になることは、まじめに分析していればすぐに分かることです。


中には、トヨタは前期09年3月期に“わざと巨額の赤字”を計上し、豊田章男社長にバトンタッチする10年3月期に“V字回復”する、という分析をしているアナリストもいたようです。


ビジネスは戦争であり、そんな甘いものではありません。私は、トヨタ首脳陣は、それこそ「自社が倒れる」ことを心配するほどの危機感を持って、対処に臨んでいると理解しています。



■そうした姿勢が、株式市場ではすでに評価を開始されています。


例えば、自動車株は、ここに来て、上昇率ランキングの上位に位置しています。


今期は前期に比べさらに業績が悪化すると見られているのに、どうして株価は反発するのか?


考え方は2つあります。



■ひとつは、米プリンストン大学教授、ポール・クルーグマン氏がおっしゃるように、「お祭り騒ぎ」であると懐疑的に見る考え方。


もうひとつは、悲惨な状況が報道されているものの、実は、自動車セクターは改善に向かい、今期は前期に比べ、赤字改善、場合によっては黒字転換する自動車関連企業が出てくる、と考えるもの。



■そして、私は“後者”の考え方を持っています。だから、現在の株高は決してお祭り騒ぎではなく、業績改善に裏打ちされた株高であると考えているのです。


株式市場において、最も上昇が大きくなるのは、“赤字転落した企業が黒字転換を果たすタイミング”。


トヨタ自動車は、たしかに今年度も赤字でしょう。しかし、自動車“部品”企業の中には、黒字転換する企業も出てくると考えています。


悪いニュースを見て、悪いと考えるのは誰でもできること。


悪いニュースなのに、良いニュースであると多面的な見方ができる投資家には、株式市場は、いずれリターンを届けてくれると思います。



(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)

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