優利加さんのブログ
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米長期金利のさらなる上昇と中国不動産大手の破綻申請で・・・
昨日の米国株式相場は3日続落した(DJIA -290.91 @34,474.83, NASDAQ -157.70 @13,316.93, S&P500 -33.97 @4,370.36)。ドル円為替レートは145円台前半の前日比円安高水準での動きだった。本日も日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が334に対して、下落銘柄数は1,448となった。騰落レシオは103.47%。東証プライムの売買代金は2兆8832億円。
TOPIX -16 @2,237
日経平均 -175 @31,451円
前日に公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨がタカ派的な内容だったため利上げの長期化懸念が高まった。そこへ総じて強い経済指標が出て来た。週間の新規失業保険申請件数が23万9000件と市場予想の24万件を下回った。普通ならば失業者が減少することは喜ばしいことなのだが、今は論理がほぼ真逆である。今は、失業者が減少するほど労働需給がひっ迫しているためインフレ率が下がらないから利上げ局面が終わらないと考える。その結果、米長期金利(=10年債利回り)が4.328%(昨年10月21日以来の水準)まで上昇したため、主要3株価指数は揃って3日続落した。これにより、主要3株価指数はすべて50日移動平均線割れとなった。
本日の東京市場では、米国株の3日続落に加えて、以前から経営再建中だった中国不動産大手である中国恒大集団が8月17日にニューヨークで連邦破産法第15条の適用を申請したことを受けて、日本株全般も売りが優勢となった。もう一つの中国不動産大手で資金繰りが悪化している碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)などにも経営破綻が連鎖するのてはないかとマーケットは身構えた。そのため、中国関連銘柄(ファーストリテイリング、安川電機、資生堂、ピジョンなど)と中国からのインバウンド銘柄(伊勢丹、高島屋、Jフロント・リテイリング、ANA、小田急電鉄など)は軒並み下げ、日経平均の下げ幅は一時350円まで拡大した。他方、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連銘柄の一角とニデック、三菱商事などは上げた。中国がデフレ経済に陥って「日本化」することで3~5年程度は低迷期に入るかもしれないとマーケットは真剣に懸念し始めたようだ。
日経平均の日足チャートを見ると、上ひげを引いた陽線で終えたが、終値では続落した。10日及び25日移動平均線は明確に60日移動平均線の下に沈み込んで来た。戻り高値も安値も共に切り下がっており、下降チャネルを描いている。下降チャネルの下限辺りまで下げているので、そろそろ自律反発があってもおかしくないタイミングではある。買い玉の含み損を抱えている人は次の自律反発局面(=戻り)が最後の逃げ場と見ておくべきだと思う。
33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、小売り(2位)、建設(3位)、陸運(4位)、空運(5位)となった。
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