＜株式トピックス＞＝ソフトバンク１銘柄で日経平均６２円分の下落

　２２日の東京株式市場は、前週末の日経平均株価が２５３円の大幅上昇となったことへの反動もあり、利益確定売りが優勢。日経平均株価終値は、前週末比１１５円（０．７１％）安の１万６２０５円と３日ぶりに反落した。ただ、東証１部全体の値動きを表す東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）も３日ぶりに反落したが、下落幅は前週末比１．０３ポイント（０．０８％）安と、日経平均に比べて極めて小幅にとどまった。日経平均は１００円を超える下落幅となったが、値上がり銘柄数も全体の４割強に達している。したがって、日経平均株価への寄与率の高い値がさの主力銘柄の下落が際立ったことになる。
　なかでも、ソフトバンク<9984.T>が終値で、前週末比５３３円（６．１％）安の８２０７円と大幅下落したことが、日経平均株価を約６２円分と、１銘柄で全体の下落幅の半分以上を引き下げたことになる。
　ソフトバンクが３割強の株式を保有し筆頭株主となっている中国電子商取引最大手のアリババ集団が米国時間１９日に、鳴り物入りでＮＹ証券取引所に上場した。公開価格（６８ドル）に対し３６％高となる９２．７０ドルで初値を（終値は９３．８９ドル）を付けるなど、想定通りの人気を集めた。ソフトバンクは、アリババ集団の筆頭株主で、上場に伴い約８兆円の含み益を得ており、株式売却意向はないことが伝えられているものの、大幅な企業価値の増大につながる材料として注目されている。
　ただ、ソフトバンクの株価は、９月初めの７５００円水準から半月あまりで、８７００円台まで急上昇していただけに「材料出尽くしにより、いったん利益確定の売りが出た」（市場関係者）ということになったようだ。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）