東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数は1500を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが下落し、非鉄金属、その他製品、保険、石油石炭の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ニトリHD<9843>が上昇した半面、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>が下落し、この4銘柄で日経平均を500円超押し下げた。
前週末の米国市場は、トランプ米政権の関税への警戒に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が注目する2月の米個人消費支出(PCE)統計で、PCEコア価格指数が予想以上に加速した。さらに、ミシガン大消費者信頼感指数が2年ぶりの低水準に落ち込んだほか、期待インフレ率が上昇したため、スタグフレーション懸念も強まり、主要な株価指数は大幅に下落した。東京市場はリスクオフの展開となり、日経平均の下げ幅は一時1500円を超えた。また、トランプ関税による米景気後退懸念から円買い意欲が強まり、1ドル=148円台後半と円高に振れたことも重荷となった。
日経平均は節目の36000円をあっさりと割り込み、11日に付けた直近安値(35987.13円)をも下抜けた。米政権による相互関税が発表された後、各国政府間における今後の協議などの動きを見極めたいところであり、買い方不在のなかで持ち高調整に伴う売りの影響により、下へのバイアスが強まりやすいとこころであろう。商いが膨らみにくいなかでインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすく、しばらくは中小型株や個別に材料の出ている銘柄への選別物色になりそうだ。
<CS>
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