今週の日経225先物は短期的な過熱感を警戒しつつも、押し目待ち狙いのロングが入りやすい需給状況のなかで、ロング優勢の相場展開が見込まれる。
前週の日経225先物は5日続伸で上昇幅は1470円に達し、週末には一時4万0410円まで買われる場面もみられた。さらに24日の取引終了後のナイトセッションでは4万0610円まで上昇し、4万0480円で終えた。トランプ大統領が就任後にソフトバンクグループ <9984> [東証P]などと巨額のAI(人工知能)インフラ投資を発表し、同社のほか指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇が日経平均型を牽引した。
また、日銀は1月24日まで開いた金融政策決定会合で、予想通り政策金利を0.25%程度から0.5%程度に引き上げる追加の利上げを決定した。今回の利上げは織り込まれていたこともあり、昨年7月のような市場の混乱はなく、結果判明直後の反応で日経225先物は4万0410円まで買われた。その後は持ち高調整の動きにより4万円を割り込んで終えたが、イベント通過後のアク抜けを想定した先回り的なロングが入っていたと考えられ、植田和男総裁の会見内容を見極めたいこともあって、利食いに伴うロング解消が入りやすかった。
植田総裁は会合後の記者会見で、経済・物価の改善が続く見通しであれば追加利上げを検討する考えを示した。ただし、タカ派的な印象はなく、利上げペースについては毎回会合で各種データを基に判断していくと説明している。日経225先物はナイトセッションで4万円を回復して始まり、その後もロング優勢で強い上昇となり、昨年12月27日につけた戻り高値4万0460円を突破している。
ボリンジャーバンドでは前週後半に+1σを突破し、+2σを捉える場面もみられた。ただし、ナイトセッションで4万0460円まで切り上がってきた+2σを上回ってきており、短期的には過熱感が警戒されやすい一方で、バンドに沿った上昇が意識される。+2σ水準での攻防が意識されるなか、目先的なピークを想定したショートが入る場面も予想される一方、週足の+2σ(4万0710円)水準を捉えてくる可能性がある。また、ピーク形成につながる可能性もあるが、日足の+3σ(4万1020円)および週足の+3σ(4万1440円)が射程に入ってきそうた。
そのため、+2σ水準で強弱感が対立しやすく、いったん調整をみせてくる可能性はあるが、+1σ(3万9900円)が支持線として意識されるため、オプション権利行使価格の4万から4万1000円のレンジを想定。+2σ水準での底堅さがみられる局面では、ピーク感につながりそうだが、+3σ水準へのバイアスを強めることになる。調整局面では押し目狙いのロング対応とし、積極的なショートは控えておきたい。
トランプ大統領は大統領令の発令などで、これまで掲げてきた様々な政策を実行に移している。パフォーマンス的な面もあるとみられ、輸入関税の段階的な引き上げなどの懸念要因はあるものの、企業の事業環境を後押しする政策も多くみられる。イーロン・マスク氏は新設された「政府効率化省(DOGE)」においてブロックチェーン技術の活用について議論を始めた、と関係者の話として報じられている。引き続きハイテクセクターに関心が集まりやすいく、日経平均型優位の展開が見込まれる。
今週は28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、金利を据え置くとの見方がコンセンサスである。今回は今後の政策金利見通しが公表される会合ではないが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見などから金融政策を巡る見方が相場の変動要因となる。ただし、トランプ氏は先週、FRBに金利引き下げを求め、自身の方が金融政策をよく理解していると主張。利下げが実施されるようだと、トランプ氏の発言に対して一段と市場は敏感に反応することになるだろう。
また、今週から決算発表が本格化する。先週は決算を発表したニデック <6594> [東証P]、ディスコ <6146> [東証P]が売られ、不透明感が高まっている。これから本格化する決算発表が振るわなければ、株価が下押しするリスクを気に留めておく必要があるだろう。
24日の米VIX指数は14.85に低下し、終値では昨年12月26日以来の15.00を下回ってきた。12月24日につけた14.27を捉えてくると、下へのバイアスが強まる可能性がある。抵抗線に変わった200日移動平均線から下放れるなか、リスク選好に向かわせそうだ。
先週末のNT倍率は先物中心限月で14.52倍となり、前週末の14.33倍から上昇基調が強まった。ソフトバンクグループなど日経平均型優位の流れのなか、NTロングによるスプレッド狙いの動きが優勢となった。日銀会合の前後には景気敏感株を物色する場面もみられ、日経平均型を牽引していたソフトバンクグループは上昇一服とはなったが、トレンドは変わらず、方向性としては昨年10月14日の14.70倍を意識したNTロングに向かわせやすいだろう。
1月第2週(1月14日-17日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週連続の売り越しであり、売り越し額は9729億円(1月第1週は4875億円の売り越し)だった。なお、現物は46億円の売り越し(同3435億円の買い越し)と2週ぶりの売り越しであり、先物は9682億円の売り越し(同8311億円の売り越し)と3週連続の売り越し。個人は現物と先物の合算で5403億円の買い越しと3週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で1607億円の買い越しとなり、2週ぶりに買い越した。
主要スケジュールでは、27日に中国1月製造業PMI、米国12月新築住宅販売件数、28日に12月企業向けサービス価格指数、米国11月S&Pケースシラー住宅価格、米国1月コンファレンスボード消費者信頼感指数、29日に日銀金融政策決定会合議事要旨(12月18・19日開催分)、FOMC終了後に政策金利発表、パウエルFRB議長記者会見、30日にECB(欧州中央銀行)政策金利、米国10-12月期GDP、ラガルドECB総裁記者会見、31日に1月東京都区部消費者物価指数、12月完全失業率、12月鉱工業生産、米国12月個人所得、米国12月個人消費支出などが予定されている。
また、決算を発表では米国でラムリサーチ
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
02月限 日経225 37018.07 TOPIX 2563.93
03月限 日経225 39863.92 TOPIX 2716.15
04月限 日経225 39820.59 TOPIX 2766.89
05月限 日経225 38509.47 TOPIX 2728.75
06月限 日経225 38535.35 TOPIX 2714.56
07月限 日経225 41531.26 TOPIX 2893.54
08月限 日経225 35661.68 TOPIX 2510.68
09月限 日経225 36906.92 TOPIX 2585.41
10月限 日経225 39701.93 TOPIX 2721.72
11月限 日経225 39901.35 TOPIX 2765.26
12月限 日経225 39434.85 TOPIX 2738.68
01月限 日経225 39343.19 TOPIX 2726.70
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/03 01月24日 39860 40410 39710 39940 +50
25/03 01月23日 39580 40040 39500 39890 +310
25/03 01月22日 39020 39700 38960 39580 +620
25/03 01月21日 38920 39250 38640 38960 +50
25/03 01月20日 38470 39050 38400 38910 +440
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
25/03 01月24日 2749.5 2781.5 2742.0 2750.0 -1.0
25/03 01月23日 2736.5 2759.0 2733.5 2751.0 +14.5
25/03 01月22日 2713.5 2744.0 2713.0 2736.5 +26.0
25/03 01月21日 2714.0 2733.5 2695.0 2710.5 -4.5
25/03 01月20日 2683.5 2723.0 2680.0 2715.0 +30.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日大阪比
01月24日(03月限) 40480 +540
01月23日(03月限) 39920 +30
01月22日(03月限) 39805 +225
01月21日(03月限) 39275 +315
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
01月17日 1502億円 -127億円 1兆7824億円 -5615億円
01月10日 1630億円 -446億円 2兆3440億円 -1863億円
12月30日 2076億円 -18億円 2兆5304億円 +1116億円
12月27日 2094億円 -244億円 2兆4187億円 +3327億円
12月20日 2339億円 +253億円 2兆0859億円 +494億円
12月13日 2086億円 -708億円 2兆0364億円 +3256億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
01月22日 5054万株 +68万株 7億9328万株 +2446万株
01月21日 4985万株 +156万株 7億6882万株 +939万株
01月20日 4829万株 +75万株 7億5942万株 -787万株
01月17日 4753万株 -25万株 7億6730万株 -2807万株
01月16日 4779万株 +99万株 7億9537万株 -7509万株
01月15日 4680万株 -357万株 8億7047万株 -4367万株
01月14日 5036万株 +2万株 9億1414万株 -8406万株
01月10日 5034万株 +280万株 9億9821万株 -2708万株
01月09日 4754万株 -637万株 10億2529万株 -4884万株
01月08日 5391万株 +1005万株 10億7414万株 +291万株
01月07日 4386万株 -1841万株 10億7123万株 +9259万株
01月06日 6227万株 +170万株 9億7864万株 -7603万株
12月30日 6057万株 +3万株 10億5467万株 +4078万株
12月27日 6053万株 -258万株 10億1389万株 +4229万株
12月26日 6312万株 -26万株 9億7160万株 -3161万株
12月25日 6338万株 -91万株 10億0321万株 +7843万株
12月24日 6429万株 -45万株 9億2477万株 +1079万株
12月23日 6475万株 -575万株 9億1398万株 +1232万株
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