東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が940を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、空運、建設、水産農林、倉庫運輸、不動産など12業種が上昇。一方、海運、非鉄金属、銀行、精密機器、繊維製品など21業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、KDDI<9433>、ニトリHD<9843>、セコム<9735>がしっかりだった半面、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、テルモ<4543>が軟調だった。
米半導体大手エヌビディアに対する対中輸出規制強化が伝わり、エヌビディア株が時間外取引で6%超急落したことが朝方の売りにつながった。下落して始まった日経平均株価は、前場の段階では34000円辺りでの底堅さが意識されていた。ただし、後場に入るとASMLホールディングスが発表した決算で、4-6月期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気され、半導体株などは後場一段安となり、日経平均は一時33658.47円まで下落幅を広げた。
エヌビディアの下落影響を先取りする形での下げとなったが、薄商いのなかで短期的なインデックス売りの影響は大きい。米国市場がハイテク株主導で下落するようだと、改めて売り直される可能性はありそうだ。一方で、投資家の関心は、関税を巡る二国間協議の行方であり、交渉進展への期待感から押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
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