チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
イチネンホールディングス <9619> 【1→1】
「上期は利益計画を達成、M&Aにより21期連続営業増益の可能性が高まる」
24/3期上期(4-9月)の減益は市況影響により前年の利益水準が高かったことにより想定線である。むしろ、上期決算では成長事業のパーキングを確り伸ばしたこと(新規駐車場開発が順調、既存駐車場は収益改善が進む)、減益とはいえ中核事業の自動車リース関連が上振れ計画を上回る営業利益を確保したことなどが評価できる。
また、同社はM&Aによる新規事業への参入と既存事業の強化を成長戦略の柱とするが、10月、11月の2件のM&A実施はポジティブであり、TIWではこれにより24/3期は21期連続営業増益、営業過去最高益更新の可能性が高まったとみることに加え、株価指標面(24/3期TIW予想PER6.0倍等)も割安から目標株価は従来の1,830円を維持し、投資評価は「1」を継続する。
予想ROE:11.7% PBR:0.7倍、来期予想PER:5.6倍、来期予想EPS成長率:8%
株価(12/15終値):1,527円 Fモデルによる理論株価:2686円(12月11日by高田悟)
デンソー <6902> 【1→1】
「電動化及びADAS領域拡販により堅調な業績展開が続く」
TIWでは目標株価は2,900円とし投資評価は「1」を継続する。その理由は、24/3期上期(4-9月)は注力する電動化・ADAS領域拡販が牽引し大幅増収大幅営業増益の好決算となった、同社は中間時点で今期2度目となる通期計画上方修正を行い年間配当金予想の増配を発表した、TIWは新計画にはなお上振れ余地があるとみる、24/3期は営業過去最高益が見込める、11月15日開催のダイアログデーで示された電動化領域製品(インバーター、熱マネジメントシステム等)の生産台数予想等から25/3期以降も堅調な業績展開が見込める、自動車業界大変革を迎え、稼げるポートフォリオへの変革を着実に進めていることが評価できる、株価指標面にも特段割高感がないこと、などによる。
予想ROE:10.1% PBR:1.4倍、来期予想PER:13.1倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(12/15終値):2,089.5円 Fモデルによる理論株価:2476円(12月13日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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