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2024/04/12 - プログリット(9560) の関連ニュース。 INDEX岡田祥吾氏(以下、岡田):みなさま、こんにちは。株式会社プログリット、代表取締役CEOの岡田です。本日は、当社2024年8月期第2四半期の決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうござい

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【QAあり】プログリット、売上高および全利益指標は2Qとして過去最高 売上・利益の好調を受け業績予想を上方修正

投稿:2024/04/12 17:00

INDEX

岡田祥吾氏(以下、岡田):みなさま、こんにちは。株式会社プログリット、代表取締役CEOの岡田です。本日は、当社2024年8月期第2四半期の決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。

本日のアジェンダはスライドに記載のとおりです。初めての方もいらっしゃるかと思いますので、冒頭で簡単に当社の事業についてご説明します。その後、第2四半期の決算ハイライト、通期業績予想の修正、当社の成長戦略をお話しします。

会社概要

会社概要です。当社は2016年9月に創業し、現在は8期目に入っています。社員数は178名で、順調に増えている状況です。

MISSION

当社は「世界で自由に活躍できる人を増やす」というミッションを掲げて経営しています。

当社が挑む日本の課題

当社が取り組んでいる課題です。日本人は毎年1,650億円ものお金を英会話スクールに使っています。一方で、スライド右側のグラフに記載のとおり、日本人の英語力ランキングは年々下がってしまっています。

つまり、日本人はこれほど多くのお金を英語に使っているにもかかわらず、英語力が上がっていないのが現状となっています。当社はこれを変えていきたいと考えています。

事業コンセプト

「日本人の英語力向上のために、英語学習をどのように変えていくのか」についてお話しします。

当社の事業コンセプトは「人×テクノロジー」です。

「人の力」と「テクノロジーの力」の2つをうまく掛け合わせていくことで、英語学習に革新をもたらしたいと考えています。

事業とサービス概要

事業は大きく分けて2つあります。

1つは、英語コーチングサービスの「プログリット」です。こちらが当社の祖業で、従来の英会話スクールとは一線を画したサービスとなっています。

もう1つは、サブスクリプション型英語学習サービスです。

現在、2つのサブスクリプション型のサービスを運営しています。1つ目が「シャドテン」、2つ目が昨年の年末にローンチした「スピフル」です。

売上高の構成比は、英語コーチングサービスが67パーセント、サブスクリプション型英語学習サービスが33パーセントとなっています。

収益構造:英語コーチングサービス

英語コーチングサービスに関して、簡単にご紹介します。

まずは料金体系です。英語業界の中ではかなり高額なサービスとなっています。

最も利用されている主力のサービスは、3ヶ月間のビジネス英会話コースです。3ヶ月という期間で、みなさまが実際にビジネスで英語が使えるようになるというプランを、59万9,500円で提供しています。

プログリットのコーチングサービスの特徴

英語コーチングサービスの内容をご説明します。

従来の英会話サービスと異なり、英会話の先生ではなく、英語コンサルタントがお客さま一人ひとりについて伴走し、お客さまの自学自習を徹底的にサポートします。

ただ英語についてコーチングしていくというよりは、生活習慣などにも踏み込んでコーチングしていくところが非常に大きな特徴です。

スライドには特徴を3つ記載しています。

1つ目は「マンツーマンのコーチング」で、一人ひとりのお客さまに英語コンサルタントがついてコーチングしていきます。

2つ目は「オーダーメイドカリキュラム」です。英語学習は、人によって取り組むべきトレーニングがかなり異なります。

お客さまに一律のトレーニングを行っていただくのではなく、お客さまの英語力や、「どのレベルの英語力を目指すのか」など、一人ひとりのゴールまでのギャップをしっかりと判別した上で、オーダーメイドのカリキュラムを作るのが大きな特徴のひとつとなっています。

3つ目は「利便性の高い英語学習アプリ」です。当社のトレーニングは、我々が自社開発している英語学習アプリと、英語学習の管理アプリを使ってすべて実施できるようになっています。非常にハンディで、いつでもどこでも英語学習ができる環境を提供していることも当社の大きな特徴だと考えています。

プログリットの独自性

いろいろな英語学習サービスがある中での当社のポジショニングです。

スライドの図の縦軸に自学自習とレッスン、横軸にコーチングの有無を示しています。当社は基本的に右上の領域にポジショニングしています。

その理由についてご説明します。

まず縦軸は、「英語力を向上するためには自学自習が必要で、自分で努力することが重要である」という考えに基づいています。もちろん英会話レッスンの意味がないということではありませんが、自学自習によって英語力を上げていくことが非常に重要となるため、我々は自学自習に重きを置いています。

もう1つ、英語学習において重要なことは「いかに時間をかけるか」です。英語力の向上は当然、それ相応の努力がなければ実現しません。

そのため、当社ではお客さまに1日あたり2時間から3時間ほどの自学自習を行っていただきます。それをしっかりと継続してもらう必要があるため、コーチングを行い、お客さまの英語力向上の実現まで伴走します。

多くの事業者は図の左サイドにいますが、当社は十分にコーチングし、自学自習をサポートすることによって独自のポジショニングをとっています。

プログリットのサービスの流れ

「プログリット」のサービスの流れです。Web集客や友人の紹介など、いろいろな集客チャネルがあります。集客した後は、お客さまに「プログリット」をだいたい3ヶ月間受講いただきます。

それで終了ではなく、「NEXTコース」があります。「おかわり」と言うとわかりやすいと思いますが、さらに3ヶ月間、「プログリット」を継続いただくことが可能です。

「プログリット」を3ヶ月間受講し、英語力が伸びたという成功体験を得ると、「さらに高みを目指したい」という方がたくさん生まれます。そのため、「NEXTコース」でさらに上を目指してもらう流れとなります。

それに加えて、サブスクサービスの「シャドテン」も提供しています。「シャドテン」については後ほどご説明いたしますが、「『プログリット』をもう1回利用するのは、さすがにハードルが高い」という一方で、「月額約2万円のサブスクサービスであれば継続できる」という方もいるため、そのような方に利用されています。

高いサービス満足度

「プログリット」の特徴は、一言で言いますとお客さまから非常に高い満足度をいただいていることです。

スライド左側のグラフは、満足度の調査アンケートの結果です。5段階の回答で、一貫して高い評価をいただいています。

スライド中央のグラフは一番特徴的かと思います。当社の英語コーチングサービスを受講して卒業された後に、さらになんらかの継続コースに入会される方の割合を示しています。継続コースへの入会率は70パーセントを超えており、この水準がまさにお客さまの高い満足度を表していると思います。

スライド右側のグラフは、友人紹介の割合を表しています。集客チャネルのうち、どのくらいの方が友人の紹介で来ているかという指標で、直近では16パーセントとなっています。我々としては、20パーセントくらいが1つの基準ではないかと考えており、若干改善の余地があると思っています。

継続的な需要が見込める法人研修市場への参入

当社は、これまではBtoCをメインに取り組んできましたが、今後はBtoBにも注力していこうと考えており、かなり力を入れて営業活動を進めています。

現在、262社のサポートを行っており、スライドに掲載している企業のロゴはその中の一部です。非常にインパクトのある企業のサポートを行えるようにまでなってきました。

英語リスニング向上するならシャドテン

サブスクリプション型英語学習サービスの「シャドテン」というサービスについて、簡単にご紹介します。

こちらは、リスニング力を上げるアプリで、こちらもかなり高価格帯であることが1つの特徴だと思います。

英語学習アプリというと、月額500円や1,000円、高くても5,000円くらいのものがほとんどですが、「シャドテン」は月額1万9,800円と高付加価値・高価格なサービスになっています。

月額約2万円を支払っていただき、お客さまに満足していただいている唯一のアプリではないかと思っています。

シャドテンの特徴

アプリの内容をご説明します。リスニング力を鍛える「シャドーイング」というトレーニングがありますが、「シャドテン」は、このシャドーイングがきわめて行いやすいアプリで、シャドーイングに完全特化したアプリということが1つの特徴となっています。

また、あらゆる教材から選択できることも非常に重要です。現在、1,000種類を超える教材が収録されています。

そして、シャドーイングをただ行うだけではなく、毎日、自分の音声を英語のプロが添削してくれることも「シャドテン」の大きな特徴です。

シャドテンの添削イメージ

シャドーイングのトレーニングを行い、毎日自分の音声を録音して送ると、Good PointとDevelopment Pointがフィードバックとして返ってきます。これをあえてAI化するのではなく、人がすべて音声を聞いて添削することが、「シャドテン」のサービスの大きな特徴です。

シャドテンの成長推移

「シャドテン」の有料会員数は順調に推移しており、第2四半期が終わった時点で6,441名の方に使っていただいています。月間売上は1億1,400万円まで成長しました。

シャドテンのサービスアップデート

「シャドテン」のアプリの内容もどんどんと進化しています。スライドに一例を掲載しています。

「お客さまがシャドーイングのトレーニングを行うために、いかに使いやすくできるか」「お客さまがいかに継続したいと思えるか」にこだわった開発を日々、当社のインハウスのプロダクトチームが行っています。

以上が当社の事業概要です。

2024年8月期 第2四半期 業績ハイライト

ここからは業績についてご説明します。

業績ハイライトとして、第2四半期の結果を共有します。

売上高は10億2,000万円で前年同期比150.6パーセント、売上総利益は7億4,300万円で前年同期比157.4パーセントとなりました。営業利益は2億1,800万円で前年同期比171.3パーセント、四半期純利益は1億7,500万円で前年同期の約2倍となっています。第2四半期の数字としては、過去最高を記録しました。

業績サマリー

スライドのグラフは、第2四半期累計の売上高と営業利益を示しています。売上高は20億4,500万円となり、前年同期比プラス51.3パーセントの成長となりました。

営業利益は5億3,900万円となり、前年同期比プラス91.2パーセントと約2倍まで向上しました。昨年の通期の営業利益を、第2四半期までで超えています。

業績予想修正前の売上高の進捗率

業績予想修正前の売上高の進捗率は54パーセントと、予想を超えるペースで進捗しています。

業績予想修正前の営業利益の進捗率

業績予想修正前の営業利益の進捗率もきわめて高く、89パーセントまで進捗しています。

ご覧になった方もいるかもしれませんが、第2四半期は認知広告に投資を行いました。具体的には、年始以降、JRの電車に「プログリット」の広告を出稿しています。かなりの投資を行いましたが、それでも営業利益がしっかりと出ている状況です。

後ほどご説明しますが、今回の決算と同時に売上高、営業利益ともに業績予想を上方修正しています。

売上高の推移

四半期ごとの売上高の推移です。

スライドのグラフでは、下部の濃いオレンジ色が英語コーチングサービスの「プログリット」を、上部の薄いオレンジ色がサブスクリプション型英語学習サービスを示しています。

どちらもきわめて順調に推移しています。特に英語コーチングサービスが非常に順調に推移しており、予想を上回って成長しています。

次に、スライドの吹き出しの内容を簡単にご説明します。

第1四半期から第2四半期にかけて売上高が若干下がっています。当社には会計上の季節性があり、第1四半期に売上高がもっとも高くなり、第2四半期・第3四半期・第4四半期は売上高が若干下がる仕組みになっています。

そのため、第1四半期と比較すると、営業日数による売上高の減少で約7.7パーセント下がりました。一方で、事業は4.1パーセント成長し、売上高の減少幅は3.6パーセントとなっています。売上高は下がっていますが、事業は成長しているということを意味しています。

売上総利益・売上総利益率の推移

売上総利益に関しても、きわめて順調に推移しています。

第2四半期の売上総利益率は73パーセントと、非常に高い水準となりました。昨年と比較しても、今年はいっそう高い水準を維持できています。

また、前回の決算でも少しお話ししましたが、2024年8月期の期初である9月に英語コンサルタントの給与を一律で年間50万円上げました。これは原価がアップする要因となりますが、それ以上に効率が上がり、給与を上げたにもかかわらず、売上総利益率は上がっています。

営業利益・営業利益率の推移

営業利益も非常に順調に推移しています。

第1四半期と比較すると、第2四半期は認知広告への投資を行ったことにより、若干下がっていますが、それでも第2四半期の営業利益率は21パーセントと非常に高い水準を維持しています。

第3四半期以降も認知広告にしっかりと投資していきたいと考えています。

販売費及び一般管理費の推移

販売費及び一般管理費の推移です。グラフでは、一番下がS&M、中央がG&A、一番上がR&Dを示しています。

S&Mに関しては、先ほどからお伝えしているとおり電車広告に投資しているため、若干増加しています。G&Aについても若干増加しております。これは、採用、その中でも将来を見据えた新卒採用を強化していることによって、コストが増加しています。

販売費及び一般管理費の対売上高比率の推移

販売費及び一般管理費の対売上高比率の推移です。S&M、G&Aは若干上がっており、R&Dは横ばいとなっています。

貸借対照表

B/Sについては、変化が大きいところをご紹介します。

まず、流動資産が前四半期末比で4億3,000万円増えています。この要因はシンプルで、事業が好調に推移したことにより、キャッシュが約4億円増えたものになります。

流動負債は、前四半期末比で2億3,000万円増加しています。契約が積み上がり、契約負債が増えたことが大きな要因です。

そして、純利益が出たため、純資産は2億3,400万円増えています。

トピックス① 行動経済学の理論に基づき「学習習慣化の3ステップ」を定義

トピックスをいくつかご紹介します。

1つ目は、英語コーチングサービスの「プログリット」をより進化させていくために行ったプロジェクトです。

具体的には、行動経済学の理論に基づき、「学習習慣化の3ステップ」を定義しています。

これまでは社内でコーチングをお客さまに提供するための取り組みを行ってきましたが、今回はさらにプロの方にも入っていただきました。

経済学の分野で非常に著名な相良奈美香氏に監修いただき、「どのようにすればお客さまの英語学習が習慣化するのか」について、行動経済学の理論に基づきコーチングをさらに深く探求していくプロジェクトです。

トピック② 「ベストモチベーションカンパニーアワード2024」を受賞

2つ目に、「ベストモチベーションカンパニーアワード2024」を受賞しました。

当社は創業以来、「人・組織」にかなり力を入れており、当社の競争力の源泉はこの組織力であると言っても過言ではありません。

当社では創業以来、エンゲージメントサーベイというものを四半期に1回行っており、今までに24回実施しています。直近も含めて22回、AAA評価を獲得しており、きわめて高い組織状態を維持しています。

さらに、今回の「ベストモチベーションカンパニーアワード2024」では、社員数が2,000名未満の「中堅・成長ベンチャー企業部門」において、組織のエンゲージメント等の指標で、第2位という評価をいただいています。

2024年8月期 通期業績予想の修正

通期業績予想の修正についてご説明します。まず、結論として売上、利益ともに業績予想を修正します。理由としては、需要と供給の両方が好調で、業績が当初の予想を上回って推移しているため、売上、利益ともに予想を上方修正します。

具体的には、売上高の予想は38億円から42億5,000万円とし、前回の発表より4億5,000万円増加しています。売上総利益は、26億6,000万円から30億3,000万円に増加し、売上総利益率は70パーセントから71.3パーセントへ上方修正しています。

営業利益は6億1,000万円から7億5,000万円に修正しており、前回の発表より1億4,000万円増加しています。営業利益率も16.1パーセントから17.6パーセントへ上方修正しています。当期純利益は4億4,000万円から5億4,000万円、当期純利益率は11.6パーセントから12.7パーセントへ上方修正しています。

ここで少しコストについてご説明します。

今回、第3四半期、第4四半期にかけて、将来を見据えた認知広告を実施していきたいと考えており、マーケティング活動に2億円から2億5,000万円の追加投資を計画しています。

言い方を変えると、2億円から2億5,000万円の追加投資を実施したとしても、営業利益は7億5,000万円を上回る予想であるということです。この認知広告の追加は、今期の業績ではなく、将来を作る活動になります。

逆にこれをやめれば、「利益が約10億円出る」ということになりますが、ここで利益を出すよりも将来を見据えてしっかりと投資を行いたいと考えています。それでもなお利益も、利益率も上がる計画であるため今回の上方修正を行っています。

通期業績推移

スライドのグラフでは、通期の業績推移を示しています。

売上高は42億5,000万円で、前期と比較すると40.6パーセント増加する見込みです。営業利益は、前期より50パーセント以上増加する見込みとなっています。

業績予想修正後の売上高の進捗率

業績予想修正後の売上高の進捗率は48パーセントで、まったく問題なく着地できると思っています。

業績予想修正後の営業利益の進捗率

業績予想修正後の営業利益の進捗率は72パーセントとなっています。これでもコンサバティブに見えるかと思いますが、しっかりと投資を行いながら、利益を改善する見込みです。

2024年8月期 通期業績予想修正の前提

今回の業績予想修正の前提についてご説明します。

まず、大きく変わっている点は、我々が想定していたよりも需要がかなり強いということです。したがって、その需要に応えるかたちで供給量をしっかりと増やしていくというところが、一番大きなポイントとなります。

もともと今期は13名から18名の英語コンサルタント職の純増を見込んでいましたが、その約2倍を実現できると考えています。

さらに、継続コースへの入会率も60パーセント以上を前提としていましたが、お客さまから非常に高い評価をいただき、「継続したい」というお客さまが当初の計画よりも多くいらっしゃるため、こちらも今回の修正の前提になっています。

2024年8月期 通期業績予想修正の前提

少し細かいところになりますが、2023年の年末に提供を開始した新サービスの「スピフル」、そして6月頃に提供開始予定の「ディアトーク」という新規事業についてです。

「スピフル」「ディアトーク」の売上は、前回発表した計画には織り込んでいないとご説明していました。

「スピフル」に関しては、すでに売上が上がっているため、インパクトはあまり大きくありませんが、今回修正した計画には織り込んでいます。

一方、「ディアトーク」は引き続き売上の計画には織り込んでいません。

費用については、先ほどからご説明しているとおり、広告宣伝費に追加で2億円から2億5,000万円の投資を行います。繰り返しになりますが、これは今期の業績ではなく、将来の業績を作るために投資を行うべきであると判断しているためです。

人件費については、業績賞与の支給を予定しています。当初の予想よりも非常に高い業績が出ています。これもひとえに当社の社員のがんばりのおかげであるため、社員への還元を追加の費用として織り込んでいます。

さらに、費用の3つ目に採用教育費を挙げています。採用にしっかりとコストをかけ、将来の業績を作っていきたいという考えです。特に2025年卒と、2年後の2026年卒の新卒採用を強化するため、追加の予算を計上しています。これらが今回の業績予想の前提です。

従業員数の推移

従業員数の推移に関しても、今回の業績予想の前提の変更に伴い改定を行いました。今期の終了時点で、215名を超える社員数を見込んでいます。

今後の成長戦略

最後に、当社の成長戦略についてご説明します。4つのパートに分かれており、スライド左側にオーガニック成長、右側にインオーガニック成長を記載しています。

まず、オーガニック成長について3つご説明します。

① 英語コーチングサービスの供給力の増強

1つ目が、英語コーチングサービスの供給力の増強です。

コーチングサービスについては、非常に高い需要がありますので、それに応える供給力をしっかりと確保していくことが重要となっています。

この供給力は、基本的に「英語コンサルタントの人員数×英語コンサルタント1人あたりの供給力」の2つに分解されます。

今期から、この2つ目の英語コンサルタント1人あたりの供給力は増加させていますが、これを短期的に増やす予定はありません。そのため、どちらかといえば、スライド左側に記載の英語コンサルタントの人員数をしっかりと増やしていくことによって供給力を確保し、成長を実現していきます。

② 法人向けビジネスの強化

2つ目は、法人向けビジネスの強化です。

BtoBは当社にとって、非常に大きな成長領域だと考えています。現在、262社の取引先がありますが、同業他社を見ると開拓の余地があるため、地道な営業活動でこちらを進めていきます。

その事例の1つとして、スライドではSOMPOホールディングスさまの取り組みをご紹介しています。今までも英語研修等は当然行っていたものの、みなさま忙しいため、英語学習に時間を使うことが難しく、成果もなかなか出ないということで当社の英語コーチングサービス「プログリット」を導入いただいています。

スライド右下に記載のとおり、「プログリット」の導入成果として、参加した方の平均学習時間は2.7時間で、仕事をしながら英語学習の時間を作れるようになりました。これがまさに当社のコーチング力であり、それによって英語力がしっかりと身につくプログラムを提供しています。

③ AIを活用した2つの新規サービスを2024年8月期ローンチ

3つ目は、AIを活用した新規サービスのローンチです。

「スピフル」は、スピーキング力を上げるアプリです。月額4,980円のサービスで、昨年末にすでにローンチしています。

そして、約2ヶ月後、6月頃のローンチを目指している「ディアトーク」というAI英会話サービスがあります。従来の英会話サービスでは人と英会話することが常識だったと思います。これをすべてAIと行うアプリを6月にローンチする予定で、現在開発を進めています。

③ ビジネス特化型 発話トレーニング「スピフル」の特徴

「スピフル」は、口頭英作文というトレーニングが1つの大きな特徴になっています。これは、いわゆる通訳のようなトレーニングで、これを繰り返し行いやすいところがこのアプリの特徴です。

③ ビジネス特化型 発話トレーニング「スピフル」の特徴

「独り言英会話」という機能もあります。1分くらい英語で独り言のように話をすると、それをAIが添削してくれる機能で、これもスピーキング力を鍛える上で非常に有効なトレーニングとなります。

③ ビジネス特化型 発話トレーニング「スピフル」の特徴

スライドに記載のとおり、実際に英語で話して録音すると、AIが瞬時に、非常に有効な添削を行ってくれるものとなっています。

③ AI英会話サービス「ディアトーク」の特徴

「ディアトーク」はAI英会話サービスです。つまり、AIと英会話するのですが、大きく分けて3つのポイントがあります。

まず1つは、興味関心のあるテーマで会話ができるということです。

人との英会話では当然、英会話の先生の知識に依存した会話の内容になってしまいます。例えば、私が英語学習についての討論を練習したい時には、先生の知識が会話の限界となってしまいますが、AIの場合は世の中のすべての情報を知っているため、あらゆるテーマに対応して会話することができます。

また、お客さまのレベルに合わせて会話の難易度を調整できることも1つの特徴となっています。あまりレベルが高くない方には、先生はゆっくりと話したほうがよく、使う単語も平易なものを使ったほうが会話になりやすいです。

一方で、上級者が使うのであれば、先生が速く話しても問題なく、難しい単語を使うこともできます。そのように先生の英語レベルを変えられるところも、AI英会話サービスの大きな特徴です。

また、人と違って予定を合わせる必要がないため、いつでもどこでも英会話ができることも、当然ながら大きな特徴になるかと思います。

③ サービスポートフォリオ戦略

当社はいろいろなサービスを展開していますが、「どのような思想ですべてのサービスを開発しているのか」という全体像を少しご説明します。

スライド中央のピラミッドが、英語学習の市場だと思ってください。上に行けば行くほど単価が高いサービスになり、下に行けば行くほど単価が安いサービスになっています。また、下に行けば行くほどターゲットが広がり、上に行けば行くほどニッチであるといえます。

当社は「プログリット」という、月額約20万円のもっとも高単価なサービスからスタートし、月額2万円の「シャドテン」、月額約5,000円の「スピフル」と、どんどんと下へ降りています。この上から入って下へ降りていくという展開が、当社の英語学習領域における基本的な戦略です。

これにより、あらゆる層のお客さまが「プログリットが運営しているサービスを使えば最適である」という状況を作っていきたいと考えています。また、「ディアトーク」のお客さまが「プログリット」に来たり、「プログリット」を3ヶ月利用した方が継続して「スピフル」を使ったりと回遊することによって、お客さまのLTVを上げていくことも、当社の重要な戦略の1つとなっています。

④ インオーガニック成長(M&A)

インオーガニック成長については、M&Aを積極的に行っていきたいと考えています。基本的には近接領域を考えており、当社がしっかりとシナジーを発揮できる英語学習サービス領域や、子どもの英語学習、そして企業向けのグローバル人材育成や留学関連などが対象です。

当社の近接領域ですばらしい企業と組み、より速い成長を目指せるよう、M&Aも積極的に行っていきたいと考えています。

M&Aに関しては、まだ1件も実現していませんが、水面下ではいろいろな企業とお話ししています。「いつ、このディールが実現するか」というのは、相手がいるため、なかなかコミットできませんが、我々としてはできる限り早いタイミングで、しっかりと実現していきたいと考えています。

今後の展開と市場規模

当社の市場観についてです。

まず、当社が現在戦っている大人向けの英語学習市場は約1,700億円の市場規模があります。ここから、子ども向けやオンライン英会話、留学など、もう少し幅広い英語学習の領域まで広げると、約5,100億円の市場規模があると見ています。

そして、英語という領域から飛び出し、英語以外の教育研修市場まで広げると、1兆円を超える市場規模となります。このあたりの市場すべてを当社のターゲットと捉え、しっかりとした成長を実現していきたいと考えています。

以上で私からの説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:前年度の第4四半期に営業利益率が下がった要因について

谷内亮太氏(以下、谷内):「前年度の第4四半期に営業利益率が下がっていますが、いったい何があったのでしょうか?」というご質問です。

こちらは前年度の第4四半期で、まさにこの1月から開始している電車広告のテストマーケティングに近いかたちで広告投資を行ったため、一時的に営業利益率が下がっています。

質疑応答:他業界への参入とM&Aについて

谷内:「英語学習市場以外への拡大は、M&Aにより行う計画でしょうか?」というご質問です。

岡田:基本的に、英語業界以外への参入はM&Aで行う考えです。もちろん、オーガニックによる拡大が絶対にないかといいますと、そのようなことはありません。ただ、やはり今から違う業界に新たに入っていくよりは、M&Aで入っていくほうがベターな選択なのではないかと考えています。

質疑応答:業績予想の上方修正について

谷内:「業績が想定以上に好調だったかと思います。上方修正は上期分のみを反映させているのでしょうか?」というご質問です。

上方修正には上期のみではなく、下期の見通しも反映しています。上期の進捗を踏まえ、期初に想定していた下期の投資計画の絶対額やその内訳なども全体的に見直しを行っております。

質疑応答:新規開校の業績への影響について

谷内:「今期の業績予想に、品川校の開校は織り込んでいるのでしょうか?」というご質問です。

結論からお伝えすると、こちらは業績予想に織り込んでいます。

先ほどご説明した業績予想の前提で特記していなかった理由としては、当社では校舎を集客チャネルではなく、どちらかといえば、英語コンサルタントにとっての執務エリア、あるいはお客さまとの面談スペースと位置づけていることが挙げられます。

当社の英語コンサルタントがお客さまにサービスを提供すると、その行為が売上に直結していきます。「校舎が増えたから」というよりも、「英語コンサルタントの数が増えたから売上が上がっていく」という仕組みのため、英語コンサルタント職の純増数を、業績予想の前提としてご説明しました。

品川校舎の開校によって、より多くの英語コンサルタントを受け入れられるようになったため、英語のコンサルタントの採用計画を、今回の業績予想に反映しています。

岡田:私からも補足します。当社の集客方法は、基本的にはすべてWebベースです。小売のお店のように、店舗を見てウォークインでお客さまが入ってくるかたちではありません。

したがって、「校舎が増えると、お客さまが増える」ということはあまりなく、みなさま基本的にオンラインから来ます。校舎数が増減しても、お客さまの集客にはそれほど影響はなく、どちらかというと、お客さまが増えているため、校舎を拡大し、対応できる人数を増やしている状況です。

質疑応答:今期のコンサルタント採用数について

谷内:「今期の業績予想の前提として、コンサルタント職が25名から28名に純増ということですが、こちらはほぼ確定した数字なのでしょうか?」というご質問です。

現状、この人数は内定を承諾いただいた等確定した数ではありません。あくまでも、今後の採用計画を踏まえた予想となっています。

質疑応答:適正な受講待機期間について

谷内:「受講待機期間は、どの程度が妥当なのでしょうか? その理由も教えてください」というご質問です。

岡田:現在、1ヶ月半の受講待機期間があります。これについて、今回初めて聞く方に向けてご説明します。

もし、みなさまが「『プログリット』にWebから申し込んで契約したい」という場合、今すぐに受講することはできません。現在、お客さまが行列をなして、待っている状態のため、平均で1ヶ月半待っていただくと、受講を開始できる状態となっています。

これを当社では「受講待機期間」と呼んでいます。

プラス・マイナスが少しあってもよいとは思いますが、1ヶ月から2ヶ月くらいの受講待機期間が一番適正なのではないかと私は考えています。

そもそも「行列はないほうがよいのではないか」というお話もありますが、私は行列があることが重要だと思っています。その理由は、当社の戦略に紐づいています。

当社の戦略は「いかに高いクオリティの英語コーチングサービスをお客さまに提供するか」ということです。同業他社と比較しても、当社はここにコミットすることによって、業績の向上につながると考えています。

このような高いクオリティのサービスが何から生まれるのかというと、それは高いクオリティの社員からだと私は考えています。基本的には「いかに良い人材を採用し、彼らがいかにいい環境で仕事ができるか」に尽きます。

そのために、当社ではすべての英語コンサルタントを正社員で雇用しています。これは英語業界ではきわめて珍しく、キーポイントとなっています。これによって、非常に高いレベルの人材が採用できるというメリットがあります。

一方、正社員で採用しているデメリットとして、お客さまの需要の変動があっても、人数を増やしたり、特に減らしたりすることができないことが挙げられます。

当社では、このような正社員雇用のデメリットを解消するために、常に待ち行列を作っています。

待ち行列がなくなり、稼働率が100パーセントを切ってしまうと、正社員で雇用している当社では利益率が下がってしまいます。常に行列があるということは、稼働率が100パーセントだということです。

これにより、正社員雇用によるクオリティの高さを守りながら、高い利益率を担保できるため、この行列が一定、1ヶ月から2ヶ月くらいあることが重要であると考えています。

ちなみに、行列が3ヶ月、4ヶ月になると「少し待ちすぎなのではないか」という感覚があります。当社では日々、お客さまと向き合っていますが、3ヶ月待ちまで出ると「それならば、他社で受講しようか」という考えに至るお客さまが、一定数いるのではないかと考えています。

しかし、2ヶ月以内であれば、ほとんどすべての方が「じゃあ、待ちます」という意思決定をされるため、マイナスの影響もありません。したがって、1ヶ月から2ヶ月待ちくらいの行列ができている状態が、一番適正ではないかと当社では考えています。

質疑応答:コンサルタントの採用経路について

谷内:「コンサルタントの採用経路を教えてください。リファラルなのか、エージェント経由なのか、それともWeb広告などによる採用なのでしょうか?」というご質問です。

岡田:全方位から採用しています。リファラル、エージェント、求人広告、すべてを使って採用している状況です。

質疑応答:コンサルタントの採用計画について

谷内:「コンサルタントの採用計画を増やされていますが、これは将来の需要を見込んでいるのでしょうか? それとも、現状の1.5ヶ月待ちの期間への対応なのでしょうか?」というご質問です。

結論としては、両方です。現状、待ち行列ができていますが、先ほど岡田からご説明したとおり、一定の待機期間は常に必要です。

当社では今回、広告への投資を少し強めています。その大部分は将来の需要獲得に向けた先行投資ですが、当然、足元の業績も作っていく必要があります。そのあたりの需要はしっかりと獲得できるという見込みのもと、採用計画は少し積み増しています。

また、英語コンサルタントの人数が増えていますが、すべてが採用によるものではありません。期初に比べ、退職率も低下している影響も考慮し、英語コンサルタントの純増数を引き上げるかたちになっています。

質疑応答:利益率の見通しについて

谷内:「今回の業績予想の修正後も、営業利益の進捗率が高いとうかがいました。上半期に比べ、下半期の利益率は低下する見通しなのでしょうか?」というご質問です。

おっしゃるとおり、上期・下期の業績を計算すると、下期のほうが収益性としては低下するように見えます。こちらは、業績予想の前提のところでお話ししたとおり、認知広告を中心としたマーケティング投資を強めていくことを下期に計画しているためです。

その他の追加投資も含めると、上期より下期のほうが利益率が抑制される見通しとなっています。ただし、これは来期以降の成長に向けた投資となっているため、少し長い目で見ていただければと思います。

質疑応答:コンサルタント1人あたりの顧客数について

谷内:「1人のコンサルタントが抱える顧客数が増えているかと思います。今後は現状より、どのくらい増える可能性があるのでしょうか? コンサルタント数が増え、さらにコンサルタントが抱える人数も増えれば、トップラインもかなり成長すると思いますが、いかがでしょうか?」というご質問です。

岡田:今は明言できませんが、英語コンサルタント1人あたりの顧客数を短期的に増やす予定はありません。2023年8月までは、1人の英語コンサルタントが15名のお客様を担当していましたが、9月からは16名に変えています。

これを「17名にできるのか」という問いについては、できる可能性はあると思っています。いろいろな業務改善等による効率化が進んだ結果、起こり得る可能性はありますが、直近でそれを行う予定はありません。

少なくともこの1年くらいは、英語コンサルタント1人あたりの顧客数を上げるよりも、英語コンサルタントの人数を増やし、トップラインを増やしていくことに注力していきます。

また、ご指摘のとおり、「1人のコンサルタントが何名のお客さまを見るのか」については、インパクトがきわめて大きなものです。そのような意味では、当社において常にこれが実現できないかと模索していることも事実です。

質疑応答:法人向けの営業活動と今後の見通しについて

谷内:「法人研修の導入企業数の伸びが、やや鈍化しているように見えますが、こちらは想定どおりでしょうか? また、今後、この指数関数的に増やしていくための施策や考えはありますか?」というご質問です。

岡田:法人に関して、基本的に足元ではかなり順調に推移している状況です。開示しているのは社数のみで、若干わかりにくい部分もあるかと思います。

以前はその会社の業種や規模などをあまり問わずに営業を行っていましたが、現在は、規模が大きい企業に集中的に営業していく戦略をとっています。

社数を追うというよりは、将来のことを考え、ターゲットを絞って、集中的に営業活動を実施していこうと考えています。社数を開示していますが、そちらはあまり気にしていただく必要はないと思います。

実際に、本当に規模の大きい企業が大きな単位で獲得できれば、急激に売上が伸びてくる可能性があると考えています。

質疑応答:受講待機期間中に提供しているサービスについて

谷内:「54ページに、英語コーチングサービスには受講待機期間があることが示されています。待機されている方が他のスクールに行ってしまわないように、なにか受講開始前の手当て・サービスなどは提供されていますか?」というご質問です。

岡田:当社では申し込みされたお客さまに対し、実際に学習する教材を先にお渡ししています。そして、待っている期間に「どのような学習をして待機していただくか」という指導も行っています。

お客様は、待機中の1ヶ月半も「プログリット」の指示に従って、英語学習を進められるかたちになります。これによって、「プログリット」の開始をお客さまに待っていただける環境が整っていると考えています。

質疑応答:株主還元を実施する可能性について

谷内:「将来的な株主還元についての考えを教えていただけますか?」というご質問です。

岡田:株主還元については、配当や株主優待の実施について、当社内で常に議論しています。

今は行っていませんが、「実施しない」という方針を持っているというよりは、毎回の議論の中で、少なくとも現状においては、配当を出さずにすべて社内留保に回したほうが良いと判断しています。

これについては継続的に、取締役で議論を重ねている状況で、方針を変える可能性はあるとご理解いただければと思います。

岡田氏からのご挨拶

岡田:みなさま、ご質問もたくさんいただき、ありがとうございました。以上をもちまして、当社の2024年8月期、第2四半期の決算説明会を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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