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2024/06/26 - マイクロアド(9553) の関連ニュース。*13:37JST マイクロアド Research Memo(7):アドテク企業から総合データカンパニーへ。新領域へのデータ活用は順調な進捗■中長期の成長戦略● 3つの基本戦略で業績拡大と企業価値の向上を実現する中長期の成長戦略としてマイクロアド<9553>は「アドテクノロジーの企業から、総合データカンパニーへ」というスローガンのもとに、データ活用を軸とした成長戦略を描いている。具体的には「データプロダクトの拡大」「PostCookieに向けた対応」「新領域へのデータ活用」という3つの基本戦略により、業績の拡大と企業価値の向上を目指す構えだ。

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マイクロアド Research Memo(7):アドテク企業から総合データカンパニーへ。新領域へのデータ活用は順調な進捗

配信元:フィスコ
投稿:2024/06/26 13:37
*13:37JST マイクロアド Research Memo(7):アドテク企業から総合データカンパニーへ。新領域へのデータ活用は順調な進捗 ■中長期の成長戦略

● 3つの基本戦略で業績拡大と企業価値の向上を実現する
中長期の成長戦略としてマイクロアド<9553>は「アドテクノロジーの企業から、総合データカンパニーへ」というスローガンのもとに、データ活用を軸とした成長戦略を描いている。具体的には「データプロダクトの拡大」「PostCookieに向けた対応」「新領域へのデータ活用」という3つの基本戦略により、業績の拡大と企業価値の向上を目指す構えだ。

(1) データプロダクトの拡大
インターネット広告市場において「ブランド領域(自動車や飲料・食品など、実店舗での製品提供を行う企業が対象となるマーケティング領域)」に特化しながら、販売体制の強化と新製品のタイムリーな投入によって「UNIVERSE」の稼働アカウント数を増やす計画である。ブランド領域に特化する理由は、競合企業がいないためだ。また、既存マス広告4媒体(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)からのデジタルシフトによって、市場規模の拡大が見込めることも要因だ。成長する市場のなかで利益を確保していく。

販売体制の強化に関しては、2021年10月に営業組織を顧客の属性に特化した組織体制へと変更した。加えて、コロナ禍によってリモートワーク中心に変化している顧客に対応するために、オンラインセミナーを通じた販売体制を構築した。2022年9月期は全40回のセミナーを実施し、問い合わせ件数は6,600件(受注金額は140百万円)まで拡大した。さらに2023年9月期においては、オンラインで営業活動を行う専門の部署を新設し、販売体制をより時代にあった形へと進化させている。また、「UNIVERSE」が保有するデータを活用した新製品「まちあげ」「UNIVERSE for 新NISA」「マーブル」「AITでまちあげ」なども順調に市場に投入されている。さらに、PostCookieを見据えたサービスも着実に拡大している。2024年4月には、企業が保有する1st Party Dataの分析や活用を支援する各種ソリューションを提供しているUNCOVER TRUTHを連結子会社化した。今回の買収で顕在顧客を対象としたマーケティング領域へと進出することにより、PostCookie時代のマーケティングを包括的に提供することができる体制を構築し、PostCookie市場のリーディングカンパニーになることを目指す。

加えて、付加価値の高い製品を継続的に市場に投入し、中長期的な成長を実現するため、その土台となる人材への投資をさらに厚くしていく。具体的には新卒採用にさらに注力し、独自の採用・育成ノウハウによって質の高い人材プールを構築する方針だ。

(2) PostCookieに向けた対応
データプロダクトの「UNIVERSE」においては、Webブラウザの3rd Party Cookieという技術を活用している。この技術に関しては、Googleが提供するChromeブラウザにおいて2025年1月以降の段階的なサポートの停止が公表されている。Googleは広告事業者が従来のビジネスを継続できるよう、「Privacy Sandbox」という代替技術の提供を予定している。Googleによる3rd Party Cookieの廃止にあたり、イギリスの競争市場庁(以下、CMA)はGoogleに対し、「Privacy Sandbox」が代替技術として十分な機能を備え、自社の広告サービスを優遇するような行為を行っていないことを証明することを求めている。CMAの評価にあたり、これらのテスト期間が不十分であったことから、当初の予定より半年ほど延期されている。デジタルマーケティングの領域で事業を行うすべての企業が対応を迫られているなか、同社は業界のなかでもいち早く規制に対応することによって、先行者利益を獲得する。具体的には「Privacy Sandboxへの対応」「Cookieに代わる技術の導入」「新しいターゲティング技術」という3つの対策を行っている。同社はPrivacy Sandboxが提供する3つの機能のうち、すでに2つへの対応を完了している。代替技術に関してもプライバシーの問題をクリアしながら従来の3rd Party Cookieと同等の動きをする新しい技術を2022年5月から段階的にリリースしてきたほか、3rd Party Cookieを利用せずにユーザーが閲覧しているコンテンツの内容を分析してターゲティング配信を行うサービスを2022年2月にリリースしている。さらに、3rd Party Cookieに依存しないIDソリューションについては2023年1月にLiveRamp Japan(株)との連携によりCookieを代替するIDソリューションを同社の全プラットフォームに、2023年5月にはThe Trade Desk, Inc.の開発品を導入した。直近では、2024年4月にLiveRamp Japanが提供する、「RampID」の連携及び取り引きを可能にする機能を実装しており、PostCookie時代に向けた代替技術の導入も順調に進んでいる。

また、非Cookieビジネスを垂直に立ち上げられる点も同社の特徴だ。同社はデータ保有企業向けプラットフォーム(UNIVERSE DATA PLATFORM)、広告主企業向けプラットフォーム(UNIVERSE Ads)、広告掲載メディア企業向けプラットフォーム(MicroAd COMPASS)のすべてを自社で取り扱っており、3rd Party Cookieに代わる技術を迅速にすべてのプレイヤー向けに反映できる。

(3) 新領域へのデータ活用
同社の事業は広告関連が中心であるが、保有している膨大なデータや分析技術を活用し、広告以外の領域にもデータビジネスを拡大する。新領域へのデータ活用も順調に実績を積み上げている状況だ。2022年8月には、機関投資家や金融機関が投資判断に活用できるオルタナティブデータの提供を開始し、2023年1月からオルタナティブデータを活用した自己資金での投資事業を開始している。さらに直近ではデジタルマーケティングのデータ分析手法を取り入れながら独自の投資戦略を構築しており、2024年9月期第1四半期からは四半期ごとに投資パフォーマンスの公表を行っている。2024年9月期第2四半期終了時点の年利換算は理論値で11.94%になっている。それ以外にも先述のとおり、インバウンド関連の新規サービスや越境EC関連の新規サービスを開発し、市場に投入している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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配信元: フィスコ

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