■円高と米ハイテク株安が重荷
■キヤノン、3Q営業利益 14.4%増 2966億円
■前場の注目材料:ニデック、ニデックマシンツール、インラインで歯車全数検査、スイス社と協業
■円高と米ハイテク株安が重荷
1日の日本株市場は、売り優勢の相場展開になりそうだ。10月31日の米国市場はNYダウが378ドル安、ナスダックは512ポイント安だった。マイクロソフトやメタ・プラットフォームズの下落を受けて、ハイテク株が幅広く売られた。また、イランが対イスラエルの大規模報復攻撃を準備しているとの報道で、中東情勢の悪化懸念も売り材料となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比710円安の38350円。円相場は1ドル151円90銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日銀の植田和男総裁が記者会見で追加利上げに前向きな姿勢を示したとして円相場が一時1ドル=151円台と円高・ドル安が進んだことを受け、日経225先物はナイトセッションで売りが先行して始まり、米ハイテク株安の影響もあって、一時38120円まで売られる場面もみられた。一気に200日線水準まで下落した影響もあり、朝方はインデックスに絡んだ売りが膨らみそうである。
売り一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだが、米国では雇用統計の発表のほか、来週には米大統領選挙、米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要なイベントを控えている。慎重姿勢が強まりやすいなか、国内では3連休前となることもあって売り一巡後のリバウンド狙いの買いも限られそうだ。
決算については米国では足もとで良好な決算が続いていたほか、国内でもディスコ<6146>、ニデック<6594>、アドバンテスト<6857>など好反応をみせていた。ただし、決算発表が本格化するなかで主要企業の予想を下回る結果も目立ち始めてきており、センチメントを冷ます場面もみられてきた。結果を見極めたいとするムードのなか、個別の決算を手掛かりとした日替わり物色に向かわせよう。
なお、昨夕の決算では武田薬<4502>、スクリーンHD<7735>、九州電力<9508>、中電工<1941>、日本ガイシ<5333>、小森<6349>、Jパワー<9513>、M&Aキャピ<6080>、イビデン<4062>、牧野フライス<6135>などが注目される。
■キヤノン、3Q営業利益 14.4%増 2966億円
キヤノン<7751>が発表した2024年12月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比7.3%増の3兆2361億1100万円、営業利益は同14.4%増の2966億3800万円だった。売上総利益率は、コストダウンやプロダクトミックスの好転などにより前年同期を0.8ポイント上回る47.8%となり、売上総利益も前年同期比7.1%増の5164億円となった。
■前場の注目材料
・米原油先物は上昇(69.26、+0.65)
・米国のインフレ沈静化期待
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・ニデック<6594>ニデックマシンツール、インラインで歯車全数検査、スイス社と協業
・三井E&S<7003>グループのDU、大型タンカーにメタノールエンジン供給
・NTT<9432>トヨタ自動車と「モビリティAI基盤」開発、5000億円投資
・大塚HD<4578>社長に井上真氏、新薬創出・新規事業を拡大
・協和キリン<4151>社長にマリック氏、COO兼務、グローバル化加速
・アイシン<7259>三菱電機と、EV製品の新会社設立解消、業務提携に転換
・ハーモニック<6324>KODENHDと、「ハタ研」設立、難削材加工承継
・京成電鉄<9009>イオンと資本提携、沿線エリア開発
・東北電力<9506>原発再稼働で一時的割引、社長「理解に感謝」
・日本製鉄<5401>社長、「良い答えを期待」、USスチール買収について
・ソフトバンク<9434>日本最大級の新興支援拠点、愛知県など開業祝う
・トクヤマ<4043>中国・微多孔質フィルム製販子会社の事業廃止
・日産自<7201>「e-POWER」、世界累計生産150万台に到達
・桜井製作所<7255>ロボ加工機を刷新、タップ・ヘリカル対応
・ソフトバンク<9434>AI計算基盤増強、来年度GPU1万基
・日本軽金属HD<5703>UACJと、アルミ箔統合中止
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:45 中・10月財新製造業PMI(予想:49.7、9月:49.3) <ST>
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