東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、その他製品、非鉄金属、保険、機械、繊維製品など25業種が上昇。一方、建設、鉄鋼、陸運、空運、精密機器など8業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、リクルートHD<6098>、ソニーG<6758>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、東エレク<8035>、KDDI<9433>、セコム<9735>、ディスコ<6146>、HOYA<7741>が軟調だった。
植田日銀総裁がきょう午前、国際コンファレンスでの挨拶で、「経済・物価の中心的な見通しが実現していけば、2%の物価安定目標の持続的な達成に向けて利上げを継続する」との見方を示した。朝方はこれを受けて為替が円高に振れたことが重荷になったようだ。しかし、その後は期末配当金の再投資に対する思惑から売り込む動きにはならず、後場に入り円高が一服したことで、インデックスに絡んだ資金が流入する形になった。
日経平均は続伸で200日移動平均線(37802円)水準を捉えてきた。祝日明けの米国市場の動向を受けて同線を突破してくるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。米国では28日に予定されるエヌビディアの決算や30日には4回目の日米通商交渉が開催される予定で、好材料が出てくるのか注目される。エヌビディア決算では業績動向以上に、中国向け輸出規制強化の影響が警戒されているが、中国向けでは新たなAI半導体投入との見方もあるため、低迷している半導体株などへは売り方の買い戻しが入りやすくなりそうだ。日米交渉では、英国が合意したように一定台数まで自動車関税が引き下げられ、相互関税の上乗せ分も撤廃という形で交渉がまとまるのか確認したいところだが、基本的には6月半ばのG7直前までくすぶりそうだ。
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