米中間選挙までは駆け引き等が続くとみられ、米中貿易摩擦に関しては引き続き一喜一憂する状況が続きそうである。また、サマーシーズンから参加者も積極的な売買は手控えてくる可能性もある。米中貿易摩擦への過剰な反応は限られそうだが、中国・上海市場の動向には神経質になると考えられる。上海指数とマザーズ指数との連動性が一部で話題となっており、上海指数の動向が個人のセンチメントを揺るがす展開も意識させよう。
とはいえ、米中貿易摩擦が重荷となり、中国株が下げ止まらないなか、先週末には日中の時価総額が逆転した。中国株は2015年3月に日本株の時価総額を抜き、ピーク時には日本株の1.7倍に膨らんでいた。日中の時価総額逆転により、アジアを対象としたファンドによる日本株シフトが強まる可能性がある。不安定な相場展開ではあるが、相対的に下値の堅さが意識されよう。
物色はインデックスに絡んだ商いの他、決算を手掛かりとした個別物色が中心であろう。ただ、予想を上回る決算としても、需給状況から利食いのきっかけになる局面が散見されてきている。決算内容、その後の株価動向を見極めながらの手掛けづらさが意識されるなか、流動性が高く、好需給銘柄等に短期筋の資金が集中しやすいだろう。
足元ではソフトバンクG<9984>の堅調な展開が個人のセンチメントを明るくさせ、マザーズ指数は続伸。低迷しているマザーズ銘柄にも関心が集まる展開に期待したいところである。その他、決算に絡んだところでは、昭電工<4004>、SUMCO<3436>、スシローGHD<3563>、GMOクラウド<3788>、T&Gニーズ<4331>、ハーモニック<6324>、安田倉庫<9324>などに注目。また、経営支援が報じられているパイオニア<6773>にも関心が集まろう。
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